著者のコラム一覧
田尻一郎元ソフトバンクホークス広報

1967年、福岡県出身。86年ドラフト外で南海ホークスに入団。88年に引退し、98年まで打撃投手。その後は、一軍と二軍のマネジャー、広報などを歴任した。2023年オフに退団。一軍出場なし。

《周東佑京の巻》育成時代は頭を抱えるほど手を焼いたアピール下手のスピードスター

公開日: 更新日:

周東佑京

 足だけでプロ入りと支配下枠を勝ち取り、日本代表にも選ばれたスピードスター。それが周東佑京(28)です。

 2017年育成ドラフト2位で指名されたのは足の速さが群を抜いていたからです。当時、ホークスの育成ドラフトは一芸に秀でた選手を多く獲得していた。周東は一塁到達まで3秒8という規格外の快足。今でこそ打撃を磨き、スタメン選手として活躍していますが、僕は当初、「代走だけで盗塁王取らせりゃええやん」と本気で思っていました。二塁が空いている場面で代走として出せば、確実に盗塁を決めてくれますからね。

 そんな周東がまだ育成選手だった頃の話です。ファームにも地元のテレビ局などがよく取材に来ていました。選手にすれば、絶好のアピールのチャンス。でも、当時の周東は自分からアピールをするのが下手。聞かれたことに答えるだけで、どうにもやる気のようなものが伝わってこない。顔もかっこいいし、名前だって芸能人みたいに洒落ているから絶対に人気出るのに……と、僕も歯がゆく思い、本人にこう言いました。

「ほら、テレビ局の取材来とるよ。今、調子いいんだろ? ならテレビを利用しろって。『いつでも行けます!』って真顔でアピールしなさい。見てる人はちゃんと見てるんだから。それくらい言って、強い気持ちでやってるんだ、とアピールしなきゃあかんよ」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    1年ぶりNHKレギュラー復活「ブラタモリ」が好調も…心配な観光番組化、案内役とのやり取りにも無理が

  2. 2

    大リストラの日産自動車に社外取締役8人が「居座り」の仰天…責任問う大合唱が止まらない

  3. 3

    眞子さん極秘出産で小室圭さんついにパパに…秋篠宮ご夫妻に初孫誕生で注目される「第一子の性別」

  4. 4

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  5. 5

    故・川田亜子さんトラブル判明した「謎の最期」から16年…TBS安住紳一郎アナが“あの曲”を再び

  1. 6

    三山凌輝活動休止への遅すぎた対応…SKY-HIがJYパークになれない理由

  2. 7

    所属先が突然の活動休止…体操金メダリストの兄と28年ロス五輪目指す弟が苦難を激白

  3. 8

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  4. 9

    芳根京子“1人勝ち”ムード…昭和新婚ラブコメ『めおと日和』大絶賛の裏に芸能界スキャンダル続きへのウンザリ感

  5. 10

    国民民主党・玉木代表は今もって家庭も職場も大炎上中…「離婚の危機」と文春砲