《秋山幸二の巻》選手、二軍監督としてチームを2度強くした。無口でも面倒見良く庶民派な一面も
自ら打撃投手を買って出ることもありましたが、「これじゃないとダメなんだよなあ」と、スパイクを履いて投げていました。
選手としてはナインに「強いチームの選手とはこういうものだ」と背中でメッセージを送り、二軍監督としては徹底的に若手を鍛える。その集大成が11年の日本一でした。
性格面で言えば、口数が少ないのは、ファンのご存じの通り。面倒見のいい部分もあり、ルーキー野手を「ミーティング」という名目で、食事に連れていくことも何度かありました。行き先はいつも焼き肉屋。「体力が落ちてきたら肉を食え。スタミナは肉でしかつかない」というのが、秋山さんの持論です。もっとも、焼き肉でも高級店ではなく、意外とホルモンとか庶民的な焼き肉も好んでいました。
無口すぎて僕がミスをしてしまったこともあります。ある時、取材依頼がきた旨を伝えると、「ああ」とひと言。了解したってことなのかな? と取材を入れたら、秋山さんに「断っただろう」と怒られたことがある。後で知りましたが、「ああ」は否定。取材OKの時は「わかった」と言う。これはもう、知らないとわかりません。
次回はプレミア12でもその雄姿を見せた、デスパイネ、そしてグラシアルの回です。