著者インタビュー
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「リオとタケル」中村安希氏
70年代から90年代にかけてアメリカの演劇界でデザイナーとして活躍し、今なお人々からの信頼厚いリオとタケルというゲイカップルを追ったノンフィクションである。 「リオは私の学生時代の恩師で、とに…
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「男子の貞操」坂爪真吾氏
「問題は<セックスに至るまでの出会いがない>ことではなく、そもそも今の若者に<セックスをする動機づけがない>ことですね。生身の女性とセックスしたい、という動機や情熱が湧き上がらず、コストやリスクを負っ…
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「天の光」葉室麟氏
主人公・柊清三郎は福岡藩の武家の三男に生まれたが、仏師を志し博多の高坂浄雲に入門。腕を見込まれ浄雲の娘おゆきの婿となるが、己の仏像に仏性を見いだせない清三郎はおゆきを置いて京都へ修行の旅へ出る。3年…
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「伊東正義」国正武重氏
1989年、リクルート事件で竹下登首相が退陣に追い込まれると、後継首相として伊東正義総務会長(当時)に白羽の矢が立った。しかし、伊東は「表紙だけ変えてもダメ」と拒絶する。総理の椅子を蹴ったのは後にも…
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奇想天外の冒険物語 「イベリコ豚を買いに」野地秩嘉氏
「50歳を越えて冒険ってなかなかできないじゃないですか。山は登れないし、マラソンに出ようなんて絶対思わない。でも、豚を買ってハムを作るのならば、自分にもできるんじゃないかなって」 高級食材のイ…
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「女系の総督」藤田宜永氏
■「意見を述べたらしばらく黙る。これが女性に囲まれて生きる男の処世術です」 我輩は男である――。こんな一行から幕を開ける本書は、女系家族の父親を主人公にした著者初の家族小説である。 「こ…
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「甘いお菓子は食べません」田中兆子氏
■「男に近づいている40代女性を描きました」 女性向きの官能小説を対象とする「第10回R―18文学賞」大賞を受賞した著者のデビュー作で、6作の連作短編集。40代の女性たちを主人公に、婚約者、夫…
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「毒蝮流!ことばで介護」毒蝮三太夫氏
■「これからは“言葉によるかまい合い介護”の時代だよ」 介護と聞けば、食事を作ったり、付き添いをするなど日常生活を世話するような行動を思い浮かべるが、年寄りのアイドルである著者が実践し、お勧め…
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「日本一周3016湯」高橋一喜氏
■「構想5年、総費用450万円。1日平均8湯を目標に全国の温泉を制覇しました」 温泉愛を語り始めると口角に泡をため、止まらなくなる愛好家も多い。そんなマニアですら度肝を抜く「温泉バカ」(失礼!…
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「シモネッタのどこまでいっても男と女」田丸公美子氏
■「夫婦は“割れ鍋にとじぶた”。諦念の境地で耐えるしかないわね」 “シモネッタ”とは、ハイレベルの下ネタを繰り出す著者に、ロシア語通訳の第一人者で親友の故・米原万里氏が授けたニックネーム。軽妙な…
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「マモンの審判」宮城啓氏
■「今回描いたデリバティブを用いた横領手口は悪意があれば実現可能です」 「ファンドの会計や企業の税務業務に携わるなかで、いつも法的な範囲の中での有効な資金調達の手法や、運用資産の配分などを考えな…
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「プロ野球 名人たちの証言」二宮清純氏
■「王貞治氏をはじめ野球道を究めた13人の名人たちの“匠の精神”を伝えたい」 通算868本の記録を持つ世界のホームラン王・王貞治だが、ある意味、それ以上に驚かされるのが、通算フォアボール239…
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「人身売買・奴隷・拉致の日本史」渡邊大門著
■「戦国時代には、農民も生活のため合戦に参加し人や物資を奪って生きてきました」 「戦国時代というと、信長や秀吉など有名な武将にスポットが当てられがちですが、その時代の庶民の暮らしがいかに過酷だっ…
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「消えたい」高橋和己著
■「患者の〈親子関係〉が見えない。それが虐待に気づいたきっかけでした」 著者が、患者が虐待されて育ったことに気づいたきっかけは〈親子関係〉だった。 「うつ病などの場合は親子関係が重要なことが…
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「代理処罰」嶋中潤著
■「誘拐された娘を救うべく奔走する父親の戦いを描いたミステリーです」 14年間毎年応募し続け、8回も最終候補に残りながら受賞を逃してきた“ベテラン新人”が、ついに作家デビューを果たした。予選委…
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「荒野の古本屋」森岡督行氏
■「古本との時間がゆったりと流れる空間づくりを守り続けたい」 証券会社が立ち並ぶ東京・茅場町。この街の一角に、国内外の愛好家から支持される古本屋「森岡書店」がある。 「大学卒業後の1年間…
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「定年男のための老前整理」坂岡洋子著
■「老前整理は、第二の人生の暮らし方を考えるキッカケになります」 生前整理でもなく、遺品整理でもなく、老いる前に身辺を片付けようと提唱する「老前整理」が話題だ。ちなみに老前整理とは著者の造語で…
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『なぜ僕は「炎上」を恐れないのか』イケダハヤト著
■「生意気な若者を叩いて、“フツーの人”にしたら未来はありません」 年500万円稼ぐプロブロガーである著者が、人の目を気にして本音を言えない現状に、さわやかな「喝」を食らわす。 「僕らから下…
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「堕落のグルメ」友里征耶氏
■「関東の味は濃いという関西人は、実は実態を知らないんです」 「グルメ本は星の数ほどあり、すべてが客の側から店や業界を書いた内容です。その点、本書はそれに加え、客に対して私が常々感じている疑問や…
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「蔦重の教え」車浮代氏
■「浮世絵を世に送り出した江戸の名プロデューサー蔦屋重三郎の物語です」 日本が世界に誇る「浮世絵」。歌麿や写楽など、日本以上に海外で高く評価される絵師も多い。 「浮世絵を語るとき、絶対に…