「荒野の古本屋」森岡督行氏
■「古本との時間がゆったりと流れる空間づくりを守り続けたい」
証券会社が立ち並ぶ東京・茅場町。この街の一角に、国内外の愛好家から支持される古本屋「森岡書店」がある。
「大学卒業後の1年間は、その日暮らしの生活を送っていたんです。好きでもないことを仕事にしたくなかったのと、大量生産大量消費の社会に身を投じることに抵抗があったためでしたが、目指す夢があったわけではありません。今にして思えば、ただ働きたくないだけのワガママでしたね(笑い)」
■人気シリーズ「就職しないで生きるには」の一冊
本書は、1980年代に人気を博した「就職しないで生きるには」を、装いも新たに復活させたシリーズ本。現代におけるワーク&ライフスタイル読本で、森岡書店の店主である著者が起業した理由や、店舗運営の実際などがつづられている。
「子供の頃から本好きで、大学卒業後も読書に明け暮れていました。そんなとき、神保町を代表する老舗、一誠堂書店の求人広告を目にした。これは応募する運命だ! と、すぐに履歴書を送りました」