GRAPHIC
-
「ふるさとの手帖」かつお(仁科勝介)著
「日本の市町村はいくつあるのだろう」。写真部に所属していた大学1年生の終わり、著者はふと湧き上がった疑問から、日本の市町村すべてを巡る旅を思いつく。そして2年をかけて準備を整え、21歳の春、相棒となる…
-
「世界の工場廃墟図鑑」デイヴィッド・ロス著、岡本千晶訳
観光名所となり、何世紀もの間、人々の目にさらされた遺跡や史跡には、良い意味で歳月によって漂白されたような枯れた味わいがある。一方、廃墟と呼ばれる場所には、かつてそこにいた人々の時間が止まったままのよ…
-
「東京老舗の名建築」二階さちえ著
東京には、創業100年どころか、江戸時代から続くような老舗飲食店があまたある。メディアで、たびたびその料理や伝統のバトンリレーの物語などが、取り上げられるが、それらの老舗の建物に注目した書籍はなかな…
-
「LIAM WONGTO:KY:OO」リアム・ウォン著
世界的ゲームデザイナーが2015年末、初めて手にした一眼レフカメラで午前0時を過ぎた深夜の東京のさまざまな表情を撮影した写真集。 写真には特定の流儀があって、加工せずに撮影した画のままにして…
-
「消滅絶景」ナショナルジオグラフィック編著
世の中は刻々と変化している。歩きなれた通勤路や家の近所でふと覚えのない建物に気がつく時がある。知らない間に、以前の建物が取り壊され、まったく別の建物に生まれ変わっていたからだ。 本書を開いた…
-
「世界 夢の映画旅行」映画選定:Filmarks/パイ インターナショナル編著
映画観賞の楽しみのひとつは、舞台となった異国の知らない街や場所、見たこともない風景に触れられることだ。 本書は、映画に登場するそうした風景や、ロケが行われた街など、名画の世界観が凝縮した各地…
-
「古写真で見る幕末の城」三浦正幸監修、來本雅之編著
昨年、火災によって首里城が焼失した時に感じた喪失感、一方で木造による名古屋城の再建計画に募る期待感など、IT全盛の時代になっても、城は日本人にとって歴史のロマンを感じさせてくれる特別な存在であるよう…
-
「東京レトロ写真帖」秋山武雄著 読売新聞都内版編集室編
著者は東京・浅草橋の老舗洋食屋の店主。1953年、訳あって、先代の父親から3カ月前に入学したばかりの高校を中退して家業を手伝うよう頼まれて以来、店に立ち続けてきた。一方で、開店前に趣味のカメラを手に…
-
「世界史を変えた戦い」DK社編著、甲斐理恵子訳
歴史の中でももっとも悪名高く後世への影響が大きかった戦争を取り上げ解説する歴史ビジュアルブック。 紀元前1274年、エジプトのファラオ・ラムセス2世がヒッタイト帝国の脅威を抑え、戦略拠点のカ…
-
「東京、コロナ禍。」初沢亜利著
一向に出口が見えないコロナ禍。このまま日本は、そして世界はどこに向かってしまうのか。社会はあちらこちらで停滞しているが、それでも時間が止まることはなく、誰もが不安を抱きながら、日々の生活は粛々と進ん…
-
「空中写真歴史図鑑」イーモン・マッケイブ、ジェンマ・パドリー著、月谷真紀訳
人類は写真技術を得たことにより、念願だった「神の視点」をついに手にする。 本書は、写真草創期の19世紀中ごろから21世紀の現代まで、その神の視点を手にしたカメラマンが撮影してきた「映像遺産」…
-
「Tokyo」 森山大道著
世界に知られる写真界の巨匠が東京を撮り下ろした路上スナップ集。 著者がこれまで多くの写真集で取り上げてきた新宿をはじめ、六本木や浅草、渋谷、原宿、池袋など、東京の主な繁華街を独自の視点で切り…
-
「土と緑と人間と」日浦嘉孝著
徳島・西阿波地域に連なる山々の急傾斜地に暮らす人々の日常を記録した写真集。 家族を都会に残して故郷の三好市祖谷にUターン。自らも鶏やヤギを育て、野菜やキノコを栽培するなど、なかば自給自足の生…
-
「夏は幻」Iska著
SNSで人気の抒情写真家の作品集。 地元の京都を中心に、心に留まった四季折々の風景を切り取る。 空が好きで、日々の空を眺めて撮っていた初期の頃の思いを重ね、空の「sky」をもじって「…
-
「荒木経惟、写真に生きる。」荒木経惟著
傘寿(80歳)を迎えた天才アラーキーの写真人生を振り返る豪華ビジュアルブック。 これまでに550冊以上の写真集を発表し、「写真を撮ることは、脈打ったりとかさ、呼吸することと同じ」と言う氏が、…
-
「香港のてざわり」大山顕著
見る者を圧倒する香港のビルに魅せられた著者が、「もっぱら表面に注目して愛でてまわった」成果を集めた写真集。 香港の古いビルを眺めていると、外壁に取り付けられた大量のエアコンの室外機が目につく…
-
「世界の美しくてミステリアスな場所」 パイ インターナショナル編著
世界には、その場に立つだけで負のオーラを感じるスポットがある。 「見るからに不思議だったり、不気味だったり、一見すると美しいけれど、その場所の成り立ちや、エピソード、噂を聞くとゾッとして恐ろし…
-
「最後の湯田マタギ」黒田勝雄著
奥羽山系に囲まれた東北有数の豪雪地帯、岩手県和賀郡湯田町(現西和賀町)湯之沢に、1972年、国の集落再編事業で2つの地区が移住。その1つ長松地区は「シシ(熊)獲り」猟師の集団「マタギ」の里だった。 …
-
「東京幻想作品集」東京幻想著
スカイツリーや完成間もない新国立競技場から、東京や上野、新宿などの各主要駅まで、誰もが知る東京の名所を描いた作品集なのだが、ページを開いた読者は強烈な違和感を抱くことだろう。どのページも、そこに描か…
-
「骨の髄」甲斐啓二郎著
何の前知識もなくページを開くと、小雪の舞う寒そうな町はずれの広場を男たちが走っている。男たちの向かう先には、群衆がいるようだ。彼らの容姿からどこかの異国だと分かるが、どこの国かは分からない。 …