六川亨のフットボール縦横無尽
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木村和司、三浦淳宏、中田英寿…日本代表「FKの名手」の系譜は途絶えてしまうのか(上)
「苦しい時の神頼み」とは昔から言われてきた言葉だか、劣勢だったり、拮抗した試合だったり、そんな状況で頼りになるのが、いわゆる〈飛び道具〉だ。FKやCKからのゴールである。 とりわけ直接FKは相…
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代表初ゴールの久保建英はネイマールの「オイシイ場所で待ち構える」を見習え
マジョルカ所属の日本代表FW久保建英が、6月10日のキリンカップ・ガーナ戦で代表17試合目にして初ゴールを決めた。 2019年6月9日のエルサルバドル戦で代表にデビューしてから10代での初ゴ…
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長い歴史が続いている「キリンカップ」で残念でならないことがある
彼を初めて間近で見たのは、1992年のキリンカップのウエルカムレセプションだった。 会場のホテルの通路で偶然、遭遇した時だったと記憶している。公表されている身長185センチ・体重73キロとは…
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オシム日本代表が南アW杯で躍動するシーンを見たかった
「巨星墜つ」とは、まさにこのことを言うのだろう。 元日本代表監督のイヴィチャ・オシム氏が5月1日、80歳でこの世を去った。 第一報は、代表監督時代に通訳を務めた千田善さんが、フェイスブ…
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日本代表GK谷の背番号4を見ながらメキシコ五輪・岡野コーチの選手兼任の珍事を思い出した
3月29日のカタールW杯最終予選・ベトナム戦(埼玉スタジアム)のキックオフ1時間前のことだった。記者の受付が始まる直前、JFA(日本サッカー協会)の広報氏がブリーフィングを実施した。 その内…
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W杯最終予選3.24アウェー豪州戦 代表メンバー選考で森保監督が迫られる難しい決断
JFA(日本サッカー協会)は、3月16日にカタールW杯アジア最終予選のオーストラリア戦(24日・シドニー)とベトナム戦(29日・埼スタ)を戦う日本代表メンバーを発表する。 ■吉田、冨安、大迫の…
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戦火のウクライナと軍事侵攻のロシアに思うこと(下)
ロシアによるウクライナへの攻撃は日増しに激しくなっている。すでにFIFA(国際サッカー連盟)はロシアのカタールW杯予選からの除外を決定し、UEFA(欧州サッカー連盟)もクラブチームの大会参加を認めな…
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戦火のウクライナと軍事侵攻のロシアに思うこと(上)
2月24日以降、ロシア軍の軍事侵攻によって戦時下体制を強いられているウクライナ。 日本を含めて欧米諸国の厳しい非難と制裁を受けながらもロシアのプーチン大統領は、戦闘を継続してウクライナに「降…
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鹿島を常勝軍団に育てた強化責任者・鈴木満さんの退任に思うこと
J1リーグ優勝8回、リーグカップ優勝6回、天皇杯優勝5回にACL優勝1回ーー。 20個ものタイトルを獲得して〈常勝軍団・鹿島〉の礎を築いた鈴木満FD(フットボールダイレクター)が、年の瀬の1…
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「ミクシィ東京」と「コミュニティー」の親和性について考えてみた
J1リーグ最多の20個のタイトル保持者である鹿島が、フリーマーケットアプリの大手「メルカリ」の完全子会社になったのは、2019年7月のことだった。「オリジナル10」の一員であり、常勝軍団の鹿島が身売…
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J1最多191ゴール・大久保嘉人の現役引退で釜本氏の珠玉エピソードを思い出した
セレッソ大阪所属の元日本代表FW大久保嘉人(39)が11月22日、大阪市内で記者会見を開いて今シーズン限りでの引退を表明した。 大久保は長崎・国見高時代にインターハイと高校選手権、国体の3冠…
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川崎Fの連覇で大学卒・Jリーグ経由の欧州移籍が新トレンドになる
2021年シーズンのJ1リーグは、川崎フロンターレが圧倒的な力の差を見せて連覇を達成した。 川崎Fがホーム等々力で優勝を決めた試合を取材しながら、日本サッカーのトレンドに「変化が起きつつあ…
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「Jクラブ名にネーミングライツ」の実現にはかなりの時間がかかる
10月17日発売の一部スポーツ紙に「Jリーグはホームタウン制の撤廃を含めた大改革を行う」という記事が掲載された。一面全部を使っての記事だけに大きなインパクトがあった。その骨子は次の2点である。 …
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Jリーグ「ホームタウン制度撤廃」はあり得ない あるとしたらマイナーチェンジ
結論から言うと、一部スポーツ紙の報道にあったJリーグ「ホームタウン制の撤廃」はあり得ない。 ただし「Jクラブの営業、プロモーション、イベント等のマーケティング活動における活動エリアに関する考…
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爆撃機ミュラーが見たくて真冬の国立競技場で寝袋にくるまった高2の冬
〈爆撃機〉のニックネームで知られる元西ドイツ(当時)代表のレジェンドストライカーであるゲルト・ミュラーが8月15日に死去した。享年75。 彼のプレーを初めて見たのは、1970年のメキシコW杯だ…
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ロンドン五輪4強入り 初戦スペイン戦の勝利が大きかった
ロンドン五輪の最終予選でシードされたのは日本、韓国、オーストラリアの3カ国だった。 この中でグループBのオーストラリアが、1勝も挙げられずに0勝4分け2敗で最下位に沈んだのは意外な結末だった…
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関塚ジャパンはロンドン五輪一次予選を得失点差で通過した
Jリーグ川崎の指揮官としてMF中村憲剛、FW我那覇和樹、CB箕輪義信らを日本代表に送り出した関塚隆(1960年10月生まれ、千葉県出身。八千代高ー早稲田大ーJSL本田技研。引退後は鹿島コーチ、清水監…
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北京五輪での反町ジャパンは本田圭佑に命運を託すべきだった
2008年北京大会出場を目指した五輪代表は、国立競技場で行われたサウジアラビアとの一戦を1ー1のドロー決着に持ち込み、ベトナムを3-1で下したカタールを勝ち点1差でかわし、4大会連続となる本大会への…
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反町監督は最終予選中に五輪監督に専念する決断を下した
現在JFA(日本サッカー協会)技術委員会の委員長を務める反町康治が、2008年北京五輪の代表監督に決定したのは、2006年5月のことだった。 それまで01年から05年11月までJ新潟で指揮を…
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アテネ五輪予選突破には幾多の困難が待ち構えていた
2004年アテネ五輪のアジア最終予選が、山本昌邦監督の望み通りにUAEと日本の「ダブル・セントラル方式」となり、五輪開催年の3月に行われることになった。 その前年の12月、山本ジャパンに頼も…