「Jクラブ名にネーミングライツ」の実現にはかなりの時間がかかる
Jリーグ「ホームタウン制度撤廃」報道の行く末(下)
10月17日発売の一部スポーツ紙に「Jリーグはホームタウン制の撤廃を含めた大改革を行う」という記事が掲載された。一面全部を使っての記事だけに大きなインパクトがあった。その骨子は次の2点である。
まず「ホームタウン制を撤廃」することで「Jクラブが地元以外にも下部組織を作って優秀な選手を育成できる」「ホーム以外でも試合の開催が可能になる」こと。そして第2点は「クラブ名にネーミングライツを認める」というものだった。
いずれもJリーグの基本理念の根幹に関わる案件である。このためJリーグは素早い対応を見せた。同日午前11時30分には、村井満チェアマン名でリリースを出した。
<一部報道機関においてJリーグがホームタウン制度を撤廃するとの表現を用いた報道がありました。JリーグではJクラブの本拠地を「ホームタウン」と呼び、Jクラブはホームタウンと定めた地域で、その地域社会と一体となったクラブづくりを行いながらサッカーの普及、振興に努めなければならないと定めています。このホームタウン制度について撤廃・変更の事実は一切なく、今後Jクラブの営業、プロモーション、イベント等のマーケティング活動における活動エリアに関する考え方の方向性について議論しているものです。Jリーグが創設当初から掲げている地域密着の思想が揺らぐものでは全くありません>