医者も知らない医学の新常識
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点鼻インフルエンザワクチンは効かない?
予防注射は効果があると分かってはいても、「注射は痛いので嫌だ」という人は多いと思います。その苦痛を解消する可能性があるのが、点鼻のワクチンです。これは注射をする代わりに、花粉症の治療で行うような鼻の…
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変わりゆく高齢者の糖尿病治療
糖尿病は世界的に増えている病気です。この病気は基本的には完全に治ることはありませんから、結果として高齢者の糖尿病は、今後、さらに増えることが予想されます。それでは、若い人と高齢者で糖尿病の治療は同じ…
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脳卒中、心筋梗塞のリスクも 「片頭痛」の危険性と予防法
片頭痛というのは、目の前に光がちらつくなどの前兆の後で、頭の半分のズキズキとする強い痛みが発作的に出現する症状で、中年以前の女性に特に多いことが知られています。慢性の頭痛の代表で、皆さんの中にもつら…
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ビタミンCとカリウム豊富 ジャガイモは野菜か穀物か?
ジャガイモは野菜でしょうか、それとも穀物でしょうか? イモ類には炭水化物が多く含まれているので、ごはんやパンと同じ、穀類の仲間であるようにも思います。その一方で、ポテトサラダやマッシュポテトは、肉料…
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老化の指標 “命の回数券”はステロイドで期限延長が可能?
皆さんは「テロメア」という言葉を聞いたことがありますか? 遺伝子のDNAの端にある、キャップのような構造のことです。細胞が分裂する時には、DNAが2つに分かれてそれから複製されるのですが、このテロメ…
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結局いいの悪いの? 乳製品は健康にどんな影響を与えるか
「牛乳は健康に良い」という意見がある一方で、「牛乳は健康に悪い」という意見も最近はよく聞かれます。一体どちらが正しいのでしょうか? 牛乳には乳糖が含まれています。この乳糖は人間の乳糖分解酵素に…
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たばこは一気にやめるのが正解?
たばこが体に悪いことは分かっていても、禁煙はなかなか難しいのもまた事実です。 私もクリニックで毎日のように禁煙治療をしていますが、1日20本くらいまでの本数であれば、治療薬を使って比較的簡単…
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若い人にも起こる心臓突然死 心電図検査で予測できる?
先日、モノマネで有名な40代の芸能人が食事後に突然倒れ、心臓が停止して帰らぬ人となったとの報道がありました。死因は「虚血性心不全」と発表されています。耳慣れない病名ですが、心臓に栄養を送っている血管…
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帯状疱疹はワクチンで予防できるのか?
3月に「水ぼうそう」(水痘)ワクチンの使用法が変更され、50歳以上の大人の帯状疱疹の予防にも、使用が可能になりました。 帯状疱疹というのは、体に帯状の湿疹ができ、強い痛みを伴う病気です。自然…
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「AB型」被災者はエコノミークラス症候群に気をつけろ
熊本地震によるエコノミークラス症候群(急性肺血栓塞栓症)が話題ですが、被災地におられる血液型「AB型」の人は、より気をつけた方がよいかもしれません。 「ABO型」の血液型というと、「A型はきち…
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耐性菌問題は? 抗生物質を使用するのは人間だけではない
先日、国が「2020年までに抗生物質の使用量を今の7割程度まで減らす」という目標を掲げたことがニュースになりました。 抗生物質というのは細菌を殺したり弱らせたりする薬ですが、不必要な場合に使…
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ウイルスを媒介するコウモリ なぜ伝染病にかからない?
動物には人間にはない能力があり、人間とは病気のかかり方も違います。たとえば、長命な動物で有名なゾウは、ほとんどがんになることがないのですが、その理由が最近、遺伝子を分析することによって明らかになりま…
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取り過ぎで機能障害の恐れも ビタミン剤で肝臓が悪くなる
お酒をたくさん飲まれる方の中には、肝臓が悪くなることを心配して、ビタミンのサプリメントを取っている人が多いと思います。しかし、ビタミン剤の取り過ぎで、肝硬変になることもあるのです。 先月の「…
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結局どっち? いまだ結論が出ない「コーヒーの健康効果」
「コーヒーは健康に良い」という話を聞くことがあります。実際はどうなのでしょうか? コーヒーには「カフェイン」という神経を刺激する性質のある物質が含まれています。カフェインには習慣性があり、めま…
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痛風発作を起こす人はごく少数 「尿酸」は本当に悪者か?
血液中の「尿酸値」が高いと、病気であるというイメージを持つ方が多いのではないかと思います。たしかに、尿酸値が高いと痛風が起こりやすいことは事実です。 尿酸値の高い人がお酒をたくさん飲んだり、…
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「失神」と「運転リスク」
失神というのは、急に意識を失うことです。仮にそれが車の運転中に起これば、深刻な事故を招く可能性があることは、先日の大阪の交通事故を見ても明らかです。その一方で、「生涯に1度でも失神する確率は35%に…
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米国で激減している「認知症」
認知症は日本のような超高齢化社会にとっては、非常に深刻な大問題です。「早く死んでもいいから、認知症になって家族に迷惑をかけるのだけは嫌だ」という切実な声を毎日の診療で患者さんから聞きます。こうしたこ…
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オトコの救世主 毛生え薬で「デブになる」は本当か?
脱毛は命に関わる病気ではありません。しかし、容姿に関わることなので、気にされる男性にとっては非常に深刻な問題に感じられるものです。 最近、「脱毛のメカニズムがコラーゲンにあるのでは」という発…
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お腹が鳴る原因は? 周りに聞こえる音は“病気のサイン”かも
「お腹が鳴る音が大きくて恥ずかしい」――。そんな話を、よく外来で耳にすることがあります。 確かに周りに聞こえるほど、お腹から「グーッ」と音がすることはあります。それが頻繁だと、その本人にとって…
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ユニーク診断 「ピーナツバター」でアルツハイマーが発覚?
「がんの早期診断には犬の嗅覚が検査より優れている」「寄生虫の嗅覚で超早期がんが診断できた」というような研究が、真面目に専門誌に発表されています。これだけ多くの科学的検査が開発され、使用されているのです…