医者も知らない医学の新常識
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「お茶のうがい」はインフルエンザ予防に効果があるのか
インフルエンザの流行が始まりました。私のクリニックでも、A型インフルエンザの患者さんが最近になって何人も受診されています。報告によれば、大部分は「A香港型」というタイプのようです。 インフル…
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脳梗塞に対する血栓回収療法の効果
脳梗塞は脳卒中の一つで、脳の血管に血の塊(血栓)が詰まって血液が流れなくなるため、脳の細胞が死んでしまう病気です。大きな血管が詰まってしまうと、体の半分がマヒして動かなくなるなど、深刻な後遺症が残り…
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トイレのハンドドライヤーは本当に清潔なのか?
大きなビルなどのトイレには、洗った手を温風で乾燥させる「ハンドドライヤー」(温風手指乾燥機)が設置されています。少し前までは、ペーパータオルで濡れた手を拭くケースが多い印象でしたが、それが温風に替わ…
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膀胱炎には夜のクランベリージュースが効く
尿が細菌による感染を起こして、おしっこが近くなったり、排尿時に痛みが起こる尿路感染症の「膀胱炎」は特に女性に多い病気です。その多くは大腸菌などによる細菌感染症ですから、抗生物質がよく効きます。しかし…
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脱毛の治療薬で男性機能は低下するのか?
脱毛は男性の永遠の悩みのひとつです。健康保険の適用にはなっていませんが、男性型脱毛の治療薬として、2種類の飲み薬が処方箋薬として使用されています。「フィナステリド」と「デュタステリド」です。この2種…
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命に関わることも…失神の原因で意外に多い病気とは
一時的に意識がなくなり、すぐにまた気が付くという症状を「失神」と言います。救急車で病院に運ばれても、病院に着いた時にはもう意識が戻っているのが通常です。救急病院では、脳卒中などの兆候がないかどうかを…
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流行の「マイコプラズマ肺炎」で注意すべきこと
「マイコプラズマ肺炎が流行」というニュースがありました。マイコプラズマ肺炎というのは、小学生くらいのお子さんや若い人に多い肺炎で、1カ月も続くような、しつこい咳が特徴です。典型的なものでは、熱と咳が同…
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最新の研究が結論 カフェインは本当に安全なのか?
眠いときには、コーヒーを飲んだり、栄養ドリンクを飲んだりして、眠気覚ましをする人も多いでしょう。こうした飲み物が眠気を抑えてくれるのは、「カフェイン」が含まれているからです。 カフェインは植…
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痛み止めは心臓に悪い
痛みは人間にとってつらい症状です。手っ取り早く解消したいと思うのは誰でも同じです。そこで、痛み止めが医療現場で活躍することになります。 かつて病院で出されていた痛み止めの多くは、今は薬剤師の…
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猫に腎不全が多いのはなぜか
ペットの医療はある意味人間より進んでいて、人間に使える薬でペットに使えない薬はないほどです。クリニックでも、患者さんから本人の治療ではなく、自分のペットの治療について、しばしば相談されます。 …
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頭痛を伴う高血圧の患者は長生きするのか
高血圧は生活習慣病の代表です。大きな自覚症状がなく、何かの機会に血圧を測定して初めて高いことが分かる――というケースが多いようです。 その高血圧でときどき見られる症状が頭痛です。頭痛があると…
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強力な磁気を使う「MRI検査」は本当に安全なのか?
体を「輪切り」のようにして見ることができる検査が、CT検査とMRI検査です。この2つの検査にはどのような違いがあるのでしょうか? 簡単に言うと、CTは放射線を使う検査で、MRIは強力な磁気を…
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脳トレはそれ自体では効果がない?
皆さんはパソコンソフトやゲーム機器を使った脳のトレーニング、いわゆる「脳トレ」をやっていますか? 2005年ごろにゲーム機器を利用した脳トレソフトが大流行したので、その時だけ熱心にトレーニングに励ま…
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英男性はバグパイプで呼吸困難に 楽器で肺炎になるのか?
今年の「ソラックス(Thorax)」という医学誌に、興味深い論文が掲載されていました。「バグパイプ」を趣味で毎日吹いていた男性が、原因不明の咳や痰、呼吸困難に苦しみ、悪化して亡くなってしまったのです…
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ピリン系でアレルギーは本当ですか?
薬で具合が悪くなったことはありますか? クリニックの外来で患者さんにお聞きすると、多く返ってくる答えの一つが「ピリン系のアレルギー」です。高齢者である場合には、その通りピリン系の薬に対するアレルギー…
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食後に眠くなるのはナゼなのか?
ご飯を食べると眠くなるのはなぜでしょうか? これは完全には解明されていない問題です。 少し前までの説明は、「食事をすることにより胃腸に血液が集まるので、相対的に脳の血流が減って、脳の働きが低…
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暗い中での操作が原因…スマホで目が急に見えなくなる?
スマートフォンは、それなしでの生活は考えられないほど普及しています。 「あまりに長くスマートフォンの画面を見ていると、目が悪くなるのではないか」というのは、誰でも何となく感じるところです。実際…
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「食後高血糖」はどのくらいまで上がると危険なのか
糖尿病は血糖値が上がる病気ですが、この病気が怖いのは、合併症があるからです。糖尿病の合併症には、眼底出血や神経障害などの小さな血管の合併症と、比較的大きな血管に起こる動脈硬化の進行、それに伴う心筋梗…
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「良い心肥大」と「悪い心肥大」は何が違うのか
リオ五輪がもうすぐ始まります。各国代表の“超人たち”の活躍を楽しみにされている方も多いと思いますが、彼らの心臓はどうなっているのでしょうか。 アスリートの心臓は、その筋肉が手や足の筋肉と同じ…
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ビタミンCは万能ではない? “抗酸化作用”のフシギと疑問
ビタミンCには、健康に良い、というイメージがあります。サプリメントもたくさん発売されていて、健康のために飲まれている方も多いでしょう。 ビタミンCは抗酸化剤といって、周りの物質の酸化を防ぐ働…