がんと向き合い生きていく
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がんで亡くなった先輩の思い出…内視鏡検査が抜群に上手だった
私が大学の医学部を卒業して、半年後に赴任した病院にS先輩がいました。その病院の内科は主に消化器のグループでスタッフは7人、結核などの感染症以外の患者を受け入れていました。S先輩は上から4番目、私はい…
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老化した体のあちこちが気になってルーティンワークが増えた
Gさん(70歳・男性)は会社をリタイアして5年になります。そんなGさんの毎日のルーティンワークを紹介します。 朝、起きて、ヒゲを剃り、顔を洗います。そして朝食後に歯を磨きます。 朝食はパンで…
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担当医の栄転を手放しには祝福できない…がん患者の複雑な心境
Bさん(68歳・男性)は、ある病院で膵臓がんの手術を受け、退院後は消化器外来に通院しています。 この4月のことです。担当のS医師から「次回の診察は6月に予約しますが、僕は九州の方の病院に転勤…
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「家に帰りたい」と漏らす大腸がんの夫…看護と介護を決めた妻の思い
大腸がんの治療を受けている男性患者(75歳)の奥さんのお話です。 ◇ ◇ ◇ 抗がん剤治療の予定だったのに、担当医から「体力的にもう無理です」と言われ、入院している夫も「家に帰り…
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「4」が気になる…末期がんで緩和病棟に入った男性の心境
Cさん(53歳・男性)は、大腸がんと闘って3年になります。肝臓や骨盤内に転移が多数あり、今は下肢の浮腫に悩んでとうとう治療を諦め、ひとりでは暮らせないことから緩和病棟へ入院させてもらいました。 …
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末期がんの男性は食事が中止になり「死が近づいた」と思った
Kさん(68歳・男性)は手術不能の胃がんで、消化器内科に入院していました。薬物治療を2次治療まで行いましたが、効果がなく断念しました。腹水がたまってきて、食事はわずかしか取れなくなり、がん性腹膜炎に…
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命を考える──恩師の人柄と考えに触れて思わされたこと
ある年の4月、某大学のT教授の定年退官記念パーティーが開催され、お世話になった私はその会に出席しました。近い座席に、私の母校の産婦人科教授だった品川信良先生がおられました。先生はおそらく80歳代の後…
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今度は自分で旅行に…肺がんで脳転移もわかった祖父からのメール
友人から紹介された大学生のB君から、こんなお話を聞きました。 ◇ ◇ ◇ 私の祖父(73歳)は元気で、長く自宅にひとりで暮らしていました。毎朝、ラジオ体操を欠かさず、図書館に通…
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マスターの“説得”で命を救われた男性が今度は胃の検査で…
65歳の独身男性Sさんは、40年間、林業関係の会社に勤務していました。夕方、仕事が終わると、いつも会社近くの飲み屋横町に出かけました。行きつけの居酒屋は決まっていて、夏の暑い日も雪が降る日も、毎回3…
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「美しい死」に感じる造詣の深さ 病理学者・森亘先生の言葉
以前、病院の経営会議の座長をお願いするため、医療科学研究所に初代理事長の森亘先生(2012年没)を訪ねた時のお話です。 会議の内容を30分ほど説明し、先生にご了解いただいてから私は席を立ちま…
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がん遺族会から届いた冊子を読んでいたら心が温かくなった
「青空の会のつどい」という冊子が届きました。がんで家族などを亡くした方々が集うがん遺族会が発行する冊子で、今回が116回目になります。 2011年1月、この会から講演を依頼された私は、「緩和ケ…
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4年ぶりに受けた大腸内視鏡検査の結果にホッとして力が抜けた
胃や腸の症状は心の状態が関係するとよく言われます。「学校に行きたくない」「仕事に行きたくない」といった思いがあると急に腹が痛くなるなどは、いわゆる心身症の始まりかもしれません。 どうしたこと…
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病理解剖によって初めて明らかになることがたくさんある
ある日、亡くなった患者の病理解剖(剖検)を行っている時のM先生の言葉です。 「血液のがん以外では、脾臓にがんが転移していることは少ない。この患者のがんは、脾臓にも転移が来ている。進行が激しいが…
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がん患者が生きがいを感じながら働けているか…繰り返し調査が必要
地球のどこでも、ウクライナでも、日本でも、同じく時を刻み正月が来ました。 12月31日に亡くなった方がおられ、元旦に生まれた方もおられます。今年も、コロナ陽性になり、症状がなく自宅待機の方も…
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お正月が近づくと大学病院から白血病の患者が紹介されてきた
私は長い間、勤務する病院の近くに住んでいました。 白血病や悪性リンパ腫の患者以外に、がん終末期の患者を受け持っていて、看護師から「先生、また重症な患者さんを引き受けたの?」と聞かれると、「う…
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「仁者は憂えず」の書を見て自分は毎日憂えていると思った
以前、私は「化学療法科」(現・腫瘍内科)に勤務し、抗がん剤治療、緩和医療にあたってきました。白血病や悪性リンパ腫の患者の多くは頑張って良くなり元気で退院されるのですが、手術後にがんが再発、あるいは転…
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年の暮れに届いた喪中はがきで頭に思い浮かぶ旧友との思い出
毎年、暮れが近づくと「喪中はがき」が届きます。親戚のだれだれが亡くなって……などと書いてあれば分かるのですが、それがないと「どなたが亡くなったのだろう」と気になってしまいます。「母が97歳で……」と…
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医師の原点“慈しみ”の対極にあるのが“怨み”なのだろうか
ある病院のスタッフからこんなメールが届きました。 「先生、コロナ感染者がまた増えてきています。昨日から近くの内科医院のM先生が陽性となって休診されています。とっても気をつけている先生だと思って…
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病理学教授の講義は命の尊さと医師のあり方を教えてくれた
古いお話になりますが、この記録は1967年4月13日に行われた佐藤光永教授による病理学講義の初回の内容です。 当時、医学部3年生だった私は感激して必死に筆記したものです(これは私のノートであり、間違…
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入院5回目のがん患者は孫の動画を見て「一緒に歌う」と心に決めた
Fさんは、鉄道会社を定年退職した6年前から、肝硬変・肝臓がんの治療のためP総合病院の肝臓内科に通院しています。そのFさんが3年ぶりに入院治療を受けた時のお話です。 「今回が5回目の入院治療でし…