患者が語る 糖尿病と一生付き合う法
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「適正な量」を知っていれば時にハメを外しても構わない
「食べ過ぎた」と感じるなら、「適正な量」を体が知っているということだ。それは大きなアドバンテージになる。以降は常に、その感覚との距離で自分の食生活を評価できるようになる。 「適正な量」を超えたら…
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適切なカロリーを1週間守って“正しい感覚”を身につける
この連載の最初の方で言ったとおり、僕は当初2型糖尿病と診断され、2型としての治療を1年近く受けてから、1型と診断を改められた「緩徐進行1型糖尿病」である。 現在はインスリン注射のみによって血…
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運動で血糖値低下し捕食 体重維持の目的がかえって太る
病歴15年、1型糖尿病患者であることにもすっかり慣れたとはいえ、「本当に不便だな」と思うことは今でも折々にある。 たとえば、ふと気が向いたときに間食をするというのが難しい。お祭りなどの屋台で…
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低血糖で意識障害だからこそ 低血糖を断固認めない
低血糖による意識障害や昏倒のリスクを、現在は最小限まで抑えることが可能になっている。そんな今だからこうして堂々と書けるのだが、渦中にあった頃、妻には本当に迷惑をかけたと反省している。 僕が「…
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もしもの時のためのインスリン備蓄で生じた思わぬ問題とは
僕が使っているインスリン注射器は1本3ミリリットル入りだ。これを何十回かに分けて体に投与し、おおむね10日前後で1本を使い切ることになる。そしてこれを僕は、実際に必要な量よりもだいぶ多めに処方しても…
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何かをうまくできない夢を見て目覚めた時はほぼ低血糖
最近は血糖コントロールもだいぶ安定しているものの、一時は意識障害に至るような低血糖も頻繁に起こしていた。 そんな時、頭に自然と繰り返し浮かんできた情景がある。現実の光景とは別に、白昼夢のよう…
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命に関わる低血糖を簡単に早期発見できる意外な方法が
今回は、妻による夕食の準備中、インスリンを打ってから30分後に食事が始まるまでの間、僕がどうしていたかという話の続きである。 妻から見える食卓にいることにしたのはもちろん、そこで何をするかも…
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インスリン投与から食事までの30分で低血糖起こし意識障害
僕が現在使用しているインスリンは「超即効型」と呼ばれるもので、食事開始の直前に打てばいいとされている。これは投与と食事の間に時差が生じないので、低血糖のリスクもほとんどない。 以前は、食事の…
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1日30回グルコース確認…こまめな測定にはマイナス点も
目下のところ、低血糖で救急搬送されるような事態は基本的に回避できている。それというのも、例の「いつでもグルコース値を測れる最新式測定器」を最大限に活用しているからだ。 現在僕は、平均して1日…
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低血糖で昏倒…しかし血糖測定器で“200超”表示の理由は
主治医とケンカしてまでインスリンの量を減らさず、高血糖になっている時間を少しでも短くしようとしてきた僕だが、ある時期、少々ムキになってインスリンを打ちすぎていたことは否めない。その結果、昏倒して深夜…
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「インスリンの量を減らして」と主治医が毎回言う理由は
血糖値の過去1~2カ月間の平均値とも呼ばれるヘモグロビンA1cが、僕は6.0前後で、健常者並みであると前に書いた。それは本来、喜ばしいことなのだ。しかし主治医からは毎回、「低すぎる。7.0くらいを目…
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血糖値の急上昇や急降下に共通の条件や法則はない
くだんの最新式グルコース値測定器で、僕の血糖コントロールが目覚ましく改善されたのは事実だ。 特に、起こしやすかった低血糖の頻度を減らせたことが大きい。 少なくとも、意識障害を起こすレ…
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最新式のグルコース値測定機に狂喜…一方でトラブルも
前回取り上げた最新式のグルコース値測定器は画期的な発明だ。一方で、実用化されてからまだ日が浅いせいか、実際に使っていると、あれこれ不具合を感じることもあった。 肌に装着するセンサーは、連続1…
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いつでも何度でも血糖値を測定できる最新機器の使い具合
医学や医療機器の世界は日進月歩で、きのうまでの常識がひと息に塗りかえられるようなブレークスルーも折々に起きている。血糖測定器も、その例に漏れない。 血糖値を自己測定したい場合、これまでは、指…
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低血糖にゼリー飲料持ち歩き 食べやすくおいしく効果あり
ガングリオン摘出手術で入院した際、無条件にカロリー制限食にされてしまった経緯を前回書いた。インスリンはいつも通りの量を打っていたので、バランスが悪かったのか、入院初日の晩にさっそく低血糖を起こしてし…
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糖尿病と告げたら医師は「それだと手術が厄介になる」と
糖尿病でインスリンを打っていることが、ほかの何かに思わぬ影響を及ぼす場合がある。 僕の左手首には、ずっと前からコブのような突起があった。ガングリオンと呼ばれる良性の腫瘍で、関節から出るゼリー…
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眼底検査後に映画館…瞳孔全開で何を見てもまぶしく後悔
前にも書いた通り、糖尿病はそれ自体よりもむしろ合併症が恐ろしい病気だ。そのうちのひとつに、眼底出血がある。 早期に発見すれば、レーザーで患部を焼き切るなどして悪化を食い止められるが、放置すれ…
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野菜補給目的の「追加」が実は…炭水化物増しの落とし穴
前回、大量のせんべいをおやつとして平らげて、管理栄養士さんを絶句させた患者の話をしたが、彼はそもそも、せんべいが糖質の塊だということを理解していなかった可能性もあると僕は思っている。 「血糖値…
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せんべい40枚をおやつに一気食い…男性患者の暴挙に愕然
かかりつけのクリニックで僕が提出している栄養指導向けの食事記録が、ほぼすべて捏造(ねつぞう)であると前に書いた。 つい最近も僕は、いつも通りの満点に近い評価を頂いたところなのだが、管理栄養士…
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長い会議の低血糖から救ったのは持参していたゼリー飲料
僕がいま住んでいるところはマンションで、管理組合の理事の役が輪番制で回ってくる。 初回は妻に任せてしまったので、2巡目は僕が請け負わざるを得なかったのだが、最初から気掛かりなことがあった。 …