上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」
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メンタルヘルス疾患と心臓病は密接に関係している
厚労省の調査によると、メンタルヘルス不調の悪化による精神疾患を抱える患者数は、2002年の258万4000人から、17年は419万3000人まで増えています。 また、経済協力開発機構(OEC…
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医師が簡単に患者の寿命を決めてしまってはいけない
慢性心不全の患者さんが急増する「心不全パンデミック」を乗り切るためには、「治療エビデンスのある薬の活用」と「生活習慣の改善」のバランスを考えることが大事だと前回お話ししました。QOL(生活の質)を優…
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心不全パンデミックを乗り切るために「薬」と「生活習慣」のバランスを考える
「慢性心不全」についてのお話を続けます。急性心筋梗塞を発症しても、治療の進歩によって一命を取りとめる患者さんが増えたことで、その後に慢性心不全を発症する患者さんも増えました。そうした状況もあって、近年…
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心筋梗塞後の心不全…命が助かってから別の病気を招くケースが増えた
近年、日本では「心不全」の患者さんが増えていて、中でも注意したいのは「心筋梗塞を起こした後の心不全」だと前回お話ししました。 カテーテル治療の進歩により、急性心筋梗塞を起こしたら、まず循環器…
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心筋梗塞を起こした後の心不全が急増しているのはなぜなのか
俳優の中尾彬さん(81歳)、振付師の真島茂樹さん(77歳)と、「心不全」による訃報が相次ぎました。 高齢化が加速している日本では「心不全」の患者さんが急増していて、「心不全パンデミック」への…
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熱中症を防ぐにはまず「脳を冷やす」を意識する
「熱中症」に注意しなければならない季節を迎えました。熱中症とは、気温と湿度が高い環境で、体内の水分や塩分が失われたり、体温の調節機能が利かなくなることで体温が異常に上昇し、めまい、吐き気、頭痛、けいれ…
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心臓の健康にいいダイエットとはどのようなものなのか
これまで何度もお話ししてきたように、「肥満」は心臓にとって大敵です。多くの研究から、高コレステロール、高血糖、高血圧のリスクを高め、動脈硬化を促進して、心血管疾患を発症しやすくすることがわかっていま…
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現役世代も65歳以下も「人間ドック」は有用…治療の信頼度も確保できる
前回、40~65歳くらいの世代が心臓を守るために受けておくべき検査についてお話ししました。その年代は生活習慣病による心臓や血管の問題が生じ始めるケースが増えてくるため、一度は造影剤を使わない単純CT…
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20~40歳は「血液検査」で生活習慣病の兆しを把握する
心臓を守り、突然死を防ぐために受けておくべき検査は、年代によって変わってくると前回お話ししました。今回は働き盛りの中高年世代について取り上げます。 まず、20歳代から40歳くらいまでは詳細な…
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心臓を守るために若年世代は「心電図検査」を受けておく
健康診断のシーズンです。職場や自治体で行われている健診や人間ドックを受診するのはもちろん有意義ですが、心臓を守るためにとりわけ重要といえる検査についてお話しします。 突然死を防ぐためにも受け…
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はやりの「16時間断食」は心臓にとってマイナスなのか
近年、効果が期待できるダイエット法として「16時間断食」が話題です。1日24時間のうちの16時間は一切何も食べず、残りの8時間は自由に好きなものを飲食してよいというダイエットです。われわれ人間は、通…
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救急搬送された患者への処置は大きく3つのパターンがある
前回、前々回と、救急救命医療に欠かせない「救急隊」についてお話ししてきました。彼らに活躍してもらうには医療機関側の受け入れ体制が重要になります。救急隊が搬送してくれた患者さんを迅速に応需し、少しでも…
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救急隊に活躍してもらうには医療機関側の受け入れ体制が重要
近年、「救急隊」のレベルが向上していて、命を救われている患者さんがたくさんいるとお話ししました。医師の指示の下、特定の救急救命処置を行うことができる救急救命士の資格を持つ隊員も増えていて、現場での適…
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水際で患者の命を救う「救急隊」のレベルは確実に向上している
当連載では、これまで「救急救命」について何度も取り上げてきました。ある日突然、重大な病気や事故に見舞われたとき、患者さんの命を救う大きな役割を担っているのが救急隊員で、彼らなくして救急救命医療は成り…
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「チョコレート」が心臓と血管を守るのは本当なのか?
「チョコレート」には心臓や血管に有益な効果がある──。かねて広く知られているトピックです。チョコレートには、フラボノイドの一種であるカカオポリフェノール(カテキンやエピカテキンなど)が豊富に含まれてい…
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「ステロイド」を使っている患者の手術は細心の注意が必要
アレルギーは心臓手術にとって“障害”になると、以前にもお話ししました。花粉症、アトピー性皮膚炎、小児喘息の既往、食物アレルギー、金属アレルギーなど、何らかのアレルギーがある患者さんを手術する際は、通…
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血圧は測る姿勢で数値が変化…2つのパターンを把握して突然死を防ぐ
日本では、心臓にトラブルを引き起こす一番の要因は「高血圧」だと以前お話ししました。血圧が高くなるとポンプである心臓が全身に血液を送り込む際により大きな力が必要となり、それだけ負担がかかります。血管に…
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心房細動の新治療「パルスフィールドアブレーション」の期待と課題
高齢化が進む日本では、「心房細動」の患者さんが増えています。日本での患者数は2020年時点で推定100万人とされ、無症状の人を含めるとさらに多いといわれています。 心房細動は心臓のペースメー…
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「アレルギー」は心臓血管疾患の発症に大きく関わっている
潜在的な「食物アレルギー」があると、心臓血管疾患による死亡リスクがアップする──。米国のバージニア大学保健システムの研究で明らかになりました。 2005~06年の米国国民健康栄養調査と、アテ…
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相次ぐ医療事故…命を守るために患者が押さえておくべきポイント
昨年、カテーテル治療を受けた患者11人が死亡していたことが判明した神戸徳洲会病院で、今度は投薬ミスの可能性がある“死亡事故”が発覚しました。 報道によると今年1月19日、90代男性が心肺停止…