早田ひな世界5位浮上も中国との差は拡大…元凶「Tリーグ」が卓球強化に逆行“負のループ”に
ある卓球関係者は「これが世界との格差を広げる原因のひとつになりかねない」と警鐘を鳴らす。
「Tリーグはもともと、中国の国内リーグ『超級リーグ』を参考にしたといわれ、国内で選手同士が研鑽を積むことが選手層強化に効果があると期待されてきた。しかし、日本は頂点同士が競う中国とは違う。日本のライバルは中国勢で、世界で戦った方が経験を積んだり技術を磨けたりするのは明らかです。
正直、五輪代表候補選手が国内で自身のレベルアップにつなげられるのは限定的。卓球はダブルス以外は個人競技ですが、それを団体戦というチームプレー要素の強いTリーグで、常に高いモチベーションを保ちながら何試合もこなすのは難しい。でもTリーグが選考条件に入っている以上、参加せざるを得ない。選手からの不満の声も大きくなり、技術レベルは上がらない。世界との差がさらに広がる状況に陥っています」
強化に逆行する負のループ。それを警戒してか、伊藤は今季もTリーグ参加を拒否している。それでも、伊藤が不調となれば万事休す。世界ランクのトップ10から日本人選手の名前が消える日が来るかもしれない。