香川照之の干され状態いつまで続く？「激変」姿が話題も復帰はならず…私生活でも悪役に徹した代償
テレビから姿を消してから早2年
【「残念プロフェッショナル」の流儀】
香川照之がテレビから姿を消して早2年。2022年8月に、銀座のクラブホステスへのセクハラスキャンダルがきっかけで、レギュラー番組や決定していたドラマから降板して以来、いまだに復活していません。
「『残念プロフェッショナル』の流儀」最新回では、度々Instagramの「激変」姿が話題となる香川照之をフィーチャー。彼について、コラムニストでカウンセラーでもある堺屋大地さんはどう分析しているのでしょうか。
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香川照之（俳優・歌舞伎役者、51歳）
朝の情報番組も日曜劇場も緊急降板…
香川照之様はスキャンダル報道後、金曜MCを務めていた朝の情報番組「THE TIME,」（TBS系）や、主人公の敵役で出演が決まっていた日曜劇場「アトムの童」（TBS系）から降板。
2022年12月には歌舞伎俳優・市川中車として舞台復帰しているものの、テレビ番組への復帰は果たしていないのです。
昨年8月に公式サイトにて、歌舞伎と昆虫に命を捧げるといった宣言を出しており、香川様自身がテレビ復帰にそこまで積極的ではないのかもしれません。
一部報道では、2019年に日曜劇場枠で放送され、続編となるスペシャルドラマと劇場版が今冬に控えている「グランメゾン東京」（TBS系／劇場版は「グランメゾン・パリ」）に、香川様が出演するという噂も出ていますが正式発表はまだナシ。
“悪役俳優のプロフェッショナル”？
大前提として、被害に遭われたホステスさんは大変つらい思いをされたのでしょうし、報道にあった香川様の銀座クラブでの凶行は言語道断で許されることではありません。
ただ、香川様が「半沢直樹」（2013年、2020年／TBS系）や「六本木クラス」（2022年／テレビ朝日系）で演じたのは、表向きは善人だけど裏では極悪人というキャラクターで、銀座クラブでの香川様の振る舞いも、まさにそういった悪人キャラを彷彿させるものだったのです。
テレビから干されてしまった状態の香川様ですが、彼は出演するドラマのために、ただ“悪役俳優のプロフェッショナル”として、役作りに没頭すぎてしまったのでしょうか。
役と自身を混同してしまったのか
善人から奇人までさまざまな役を上手に演じ分ける香川様ですが、真骨頂はやはり悪人役。
言わずもがなもっとも有名なのは、社会現象を巻き起こした伝説のドラマ「半沢直樹」の大和田暁役。主人公にとって父の仇のようなポジションで、顔芸と評されたねちっこいクドい演技が視聴者から絶賛されたものです。
セクハラスキャンダルが勃発したさなかに放送されていた「六本木クラス」でも、主人公の父の仇である巨悪を演じていましたし、緊急降板した「アトムの童」でも演じる予定だったのは、主人公たちにとって最大の仇敵となるキャラでした。
香川様にとって悪人役は十八番であり、その芸をより高みのものにしようと思えば、プライベートの場でも熱心に演技プランを考えていて、役を憑依させてしまってもおかしくはありません。
ある意味、「半沢直樹」の世界観どおり
“悪役俳優のプロフェッショナル”として、役作りに尋常じゃないほど熱が入り混同し、勘違いしてしまった可能性もあります。
ドラマや映画で善人キャラをよく演じている役者は、その本人のパブリックイメージもいい人として浸透するので、そういう役者が不祥事を起こしたのならば、「イメージと違う！」「作品の世界観を壊すな！」と大衆が叩くのは納得できます。
ですが、もともと性格が悪いクズキャラをよく演じており、日本屈指の悪役俳優だった香川様。
香川様は代表作のイメージどおりの蛮行に及んだわけで、「半沢直樹」などの作品の世界観を壊すようなことは一切していませんから、（むろん、被害女性へのケアや配慮は必要ですが）作品への悪影響は意外と少ないかもしれません。
――香川様のように、ふてぶてしい悪人を演じきる役者はそうそういません。稀代の“悪役俳優のプロフェッショナル”としてしっかりと反省をした後は。日本のドラマ界を支えていってもらいたいものです。
（堺屋大地／コラムニスト・ライター・カウンセラー）
