(17)女三界に家無しさ
かげろうは膝元に転がっていた煙管を拾いあげると、雁首を使って煙草盆を引きよせた。
「でもまあ、女子の戯作者や絵師なんて、あんまり耳にしたことはありゃしない」
何事につけ女は損だ。才があっても活かしどころがない。年増のお上臈の口調がどんどんきつくなる。
「男に…
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