在宅医療は医療界のバーリトゥード…「なんでもあり」が特徴
昭和の後半まで、家族を自宅で看取ることが一般的でした。しかし医療の進歩や医療政策、社会構造の変化などにより、いまや入院先の病院、介護やレクリエーションが充実した施設での看取りが一般的になっています。
しかし2025年の超高齢化社会を前に、病院自体のキャパシティーが足りなくなったり、医療の担い手が減ったりすることから、各病院では新たな制度の導入などさまざまな動きが出始めています。
そんな中のひとつに診断群分類別包括評価方式(DPC)があります。
これまでは、それぞれの治療行為を積み上げて計算していましたが(出来高方式)、患者さんの病名や病状、必要な処置や検査などにより入院の内容を細かく分類し、それに合わせて医療費を計算するもので、日々の投薬や検査の量にかかわらず入院費の一部が定額になるというものです(囲み参照)。
DPCにより、同じ疾患でも治療にばらつきがなくなり、無駄な投薬や治療が軽減し、治療が終われば即退院となります。
そもそも入院は、ひたすら病気治療に専念し、死を避ける医療サービスを受けるところで、医療従事者が近くにいるなどよい点はたくさんありますし、患者さんの意思に寄り添い手厚く医療を施す病院も少なくありません。