脳血栓症の初期症状は、舟橋さんのように軽い言語障害のほか、めまい、立ちくらみ、手足のマヒが起こる。食事中に箸を落としたり、頭痛なども伴う。
治療にはカテーテルを使用した手術もあるが、舟橋さんは1週間入院し、血栓を溶かす薬の投与が行われた。
高齢者の場合、こうした症状が起こると老化現象が原因と思い込み、つい見落としてしまう病気である。
「どうも普段の主人とどこか違うという妻の指摘が、私を助けてくれました。これは妻の功績で、退院後、夫婦仲がよけいに良くなりましたよ」
舟橋さんは妻への感謝を口にした。