4回転ジャンパー島田麻央が13歳でシニア合宿参加 日本フィギュア界に「追い風」の予感

公開日: 更新日:

「まさか参加させていただけるとは……」

 恐縮した様子で話したのは、フィギュアスケート2021年全日本ジュニア選手権優勝の島田麻央(13)。10日まで実施された全日本合宿で「シニア」として最年少の参加者となった。

 島田の名前の由来は、あの浅田真央。五輪の参加年齢が現行の15歳から17歳以上に引き上げられ、26年ミラノ五輪に出場できなくなった。そんな運命まで浅田と同じだが、「(4年後は)残念だとは思っていなくて、まだ実力が足りていない」と謙虚だった。

 島田は4回転ジャンプを武器にする次世代の日本代表候補。同じシニア合宿に参加中の河辺愛菜(17)も「そろそろ4回転の練習も始めたい」と4年後を見据えたレベルアップを口にした。今年の北京五輪では4回転を悠々と着氷するロシア勢に圧倒されたが、日本でも女子の4回転マスターが育てば、年齢引き上げに加え、ロシアのウクライナ侵攻による国際大会からの排除、不在も追い風となるだろう。

 男子では、トップ選手が4回転を構成に入れるのが「スタンダード」。北京銀メダリストの鍵山優真(19)は4回転で最も難易度の高いルッツの習得に励み、フリーでは4種類の4回転ジャンプを5本組み込む高難度の構成に挑んでいる。

 世界情勢によって大きな影響を受けていたフィギュア界だが、日本の世代交代は男女共に意外とうまくいくかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • その他のアクセスランキング

  1. 1

    体操界は飲酒喫煙「常態化」の衝撃…かつてスポンサー企業もブチギレていた!

  2. 2

    オリンピアンの大甘同情論に透ける「特権意識」…血税注ぎ込まれているだけに厳罰必至の当然

  3. 3

    宮田笙子の喫煙を以前から把握か?体操協会に向けられる疑惑の目…“過去にも厳重注意”の証言

  4. 4

    「重圧は言い訳にならない」とバッサリ、体操界レジェンド池谷幸雄氏が語る「エース不在」の影響

  5. 5

    自己保身に一辺倒の日本体操協会の対応に、パワハラや体罰を生み出す日本スポーツ界の土壌を見た

  1. 6

    “卓球の女王”石川佳純をどう育てたのか…父親の公久さん「怒ったことは一度もありません」

  2. 7

    パリ五輪は「史上最悪の祭典」…テロの脅威、暴徒、競技場不備、蒸し風呂の移動バス、選手村はエアコン無し

  3. 8

    石川佳純がパリ五輪キャスター“独り勝ち”の裏で福原愛が姿消す…マイナスイメージすっかり定着

  4. 9

    パリ五輪辞退の宮田笙子は再起できるのか…境遇が重ねられるバトミントン桃田賢斗はその後

  5. 10

    柔道日本勢にメダルラッシュは見込めない?東京五輪の再現が困難な理由…専門家が指摘

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

  2. 2

    宮田笙子の喫煙を以前から把握か?体操協会に向けられる疑惑の目…“過去にも厳重注意”の証言

  3. 3

    夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ

  4. 4

    (34)「一生に一度、1億円稼ぐには?」と渥美清さんに聞いたら「バカだね」と説教された会員限定記事

  5. 5

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  1. 6

    中森明菜は金銭的にもひと息…ファンクラブ限定イベントは3日間で5000万円の実入り

  2. 7

    山田涼介は尻に火が付いたか…目黒蓮にブッちぎられ《賞味期限切れ》のレッテルも?

  3. 8

    石丸伸二さんについて、あたしの頭の整理がついたので、述べさせてもらう。

  4. 9

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  5. 10

    なぜ巨人は後半開幕戦に「0勝6敗」の赤星優志を指名した? 阿部監督の「思惑」とは