テレビ 見るべきものは!!
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「CRISIS」は大人の男が楽しめるハードボイルドの意欲作
3年前のこの時期、見逃せない刑事ドラマが2本、放送されていた。しかも同じ曜日の裏表で。1本は小栗旬主演「BORDER」(テレビ朝日系)。もう1本が西島秀俊主演「MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜…
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東出昌大の壊れっぷりが凄い「あなたのことはそれほど」
今期は「小さな巨人」「警視庁捜査一課9係」「緊急取調室」など刑事ドラマが乱立している。おかげで、逆に目立っているのが不倫ドラマ「あなたのことはそれほど」だ。優しい夫、涼太(東出昌大)との2人暮らしに…
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天海祐希「緊急取調室」はヒロイン1人でなくチームの勝利
天海祐希主演「緊急取調室」は、いわば刑事ドラマの“変化球”だ。通常、刑事ドラマは犯人を追いかけ、逮捕するまでを描く。それに対して、このドラマは容疑者との勝負がテーマだ。いかにして容疑者に犯行を認めさ…
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長谷川博己「小さな巨人」に“原点”「鈴木先生」を見た
長谷川博己(40)、満を持しての「日曜劇場」登場だ。昨年NHK・BSプレミアムで放送された「獄門島」もよかったし、映画「シン・ゴジラ」でも存在感を示した。しかし長谷川の代表作は、何といっても「鈴木先…
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藤原竜也「リバース」 過去と現在が交差する演出の緊張感
これまでTBSは湊かなえの小説を何度もドラマ化してきた。鈴木京香と石田ゆり子の「夜行観覧車」(13年)、榮倉奈々の「Nのために」(14年)などだ。どちらも女性が主軸だったが、今回の「リバース」は違う…
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厳しいTV批判も 昼ドラ「やすらぎの郷」は倉本聰の総決算
2008年に放送されたドラマ「風のガーデン」(フジテレビ系)。その脚本を書き上げた時、倉本聰は新聞などで「これが最後の連ドラになるかも」と語っていた。「質は考えず視聴率だけで評価する」テレビ局に憤っ…
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有村架純「ひよっこ」には当たり前にいた家族の姿がある
NHK朝ドラ「ひよっこ」が始まって1週間。久しぶりで、明るくて気持ちのいい朝ドラを見ている。 何しろ前作の「べっぴんさん」はヒロインの表情が暗かった。「お嬢さまといわれる私も考えることは多い…
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深夜ドラマ「笑う招き猫」 ヒロイン清水富美加が生き生き
小説「笑う招き猫」は作家・山本幸久のデビュー作。売れない女性漫才コンビ「アカコとヒトミ」の笑える奮闘物語だ。深夜ドラマ「笑う招き猫」は今月末に公開される映画への助走というか、サイドストーリーである。…
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寡黙に徹した役所広司と実力派俳優陣が演じた福島の6年間
23日から2夜連続で、NHKが特集ドラマ「絆~走れ奇跡の子馬~」を放送した。東日本大震災で牧場と家族を失った福島の一家が、震災の日に生まれた子馬を競走馬として育てていく物語だ。 松下拓馬(岡…
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朝ドラ女優が自虐演技 相楽樹は“主演作”でひと皮むけるか
もうすぐNHK朝ドラが「べっぴんさん」から「ひよっこ」へとかわる。昨年の「とと姉ちゃん」など、もはや懐かしの一本だ。その「とと姉ちゃん」で主人公・小橋常子を演じていたのは高畑充希(25)。では、次女…
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復興阻む2つの壁 Nスペ「シリーズ東日本大震災」の見応え
3月11日の夜、NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災」が2本続けて放送された。どちらも重要な問題提起を行っており、見応えがあった。 1本目は「“仮設6年”は問いかける~巨大災害に備えるため…
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「山田孝之のカンヌ映画祭」は虚実皮膜を楽しむドラマ
俳優・山田孝之が仕事を決める時、低予算も深夜枠も関係ない。挑戦的な企画、共感できる制作陣、何よりその現場が刺激的かどうかで判断する。「山田孝之のカンヌ映画祭」もそんな一本だ。 山田がカンヌで…
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ドラマ「下剋上受験」で好演 阿部サダヲ&深田恭子の愛嬌
今年の中学受験はほとんど終了したが、こちらはまだ終わっていない。金曜ドラマ「下剋上受験」(TBS系)である。 元不良で学歴は中卒という桜井信一(阿部サダヲ)が、偏差値41の娘・佳織(山田美紅…
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深夜っぽさに贅沢感も 堤真一「左江内氏」が面白い理由
堤真一主演「スーパーサラリーマン左江内氏」は、今期ドラマで最も笑える一本である。ただし誰もが笑えるかどうかは微妙。何しろ脚本・演出が「勇者ヨシヒコ」シリーズ(テレビ東京系)の福田雄一監督なのだ。あの…
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草彅剛の“変身”が見もの 「嘘の戦争」飽きさせない仕掛け
初めて草彅剛の演技に注目したのは、97年のドラマ「いいひと。」だ。その後、03年から06年にかけて放送された、「僕の生きる道」「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」で、その評価は一気に高まってい…
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「バイプレイヤーズ」醍醐味はパロディーに隠された真実
大杉漣、遠藤憲一、松重豊、寺島進、光石研、田口トモロヲ。いずれも脇役でありながら、時には主役を「食っちゃう」ほどの実力派俳優だ。この6人を集めたドラマがテレビ東京系「バイプレイヤーズ(脇役たち)」で…
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「東京タラレバ娘」の見方 特殊効果も笑って楽しめばいい
“アラサー女子のリアル”を標榜するのが、「東京タラレバ娘」(日本テレビ系)だ。 脚本家の倫子(吉高由里子)、ネイリストの香(榮倉奈々)、実家の居酒屋を手伝う小雪(大島優子)の3人は高校時代か…
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強引な設定の妙 ジャンル崩しの異色ドラマ「カルテット」
「カルテット」(TBS系)の脚本は坂元裕二だ。出演が松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平。そして演出は「重版出来!」「逃げるは恥だが役に立つ」の土井裕泰。これだけのメンバーが、何を見せてくれるのか…
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新ドラマ「就活家族」 三浦友和が見せる男の強さともろさ
それなりに安定していたはずの家庭が、ふとしたきっかけで危機に陥っていく様を描く「就活家族 ~きっと、うまくいく~」(テレビ朝日系)。舞台は、家族4人の富川家だ。夫の洋輔(三浦友和)は大手企業の人事部…
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ドラマ「増山超能力師事務所」が過去作品と一味違う理由
先週、早々と“開店”した新ドラマ「増山超能力師事務所」(日本テレビ系)。舞台は近未来で、読心や透視や物体念動などの超能力が、社会的に認知され始めたという設定だ。「日本超能力師協会」なるものが出来たり…