当事者たちが明かす「医療のウラ側」
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腕の良い看護師は介護施設にいる
よく「介護施設やクリニックに勤務している看護師さんは技量が劣る」などと思い込んでいる人がいますが、まったく違います。 私どもの施設では看護師さんの募集を行うことがありますが、病院勤務の若い看…
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高齢者にダイエットは必要ない
私の医院に30年以上通っておられる80代のご婦人がおられます。昔から「ダイエットしなくちゃ」が口癖です。 確かに年齢の割に大柄なこのご婦人は、豊かなお腹をしていますが、血液検査をしても問題な…
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がん治療 キイトルーダの方が効くと言われるのはなぜか?
いよいよ、オプジーボに続き、キイトルーダと呼ばれる抗PD-1抗体製剤が使えるようになりました。中央社会保険医療協議会総会で、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対して1日薬価3万9099円が決定し…
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イソジンガーグルは口腔ケアに有効か?
自宅で寝たきりの高齢者をみている方も多いと思います。介護する家族のご苦労は大変なものですが、患者さんに元気に過ごしてもらうためには「口腔ケア」も欠かせません。虫歯や歯周病の予防はもちろん、誤嚥性肺炎…
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低血糖に「アメ」は即効性なし
厚労省の平成26年「患者調査」によると、糖尿病の患者数は316万6000人。全人口の60%以上が運転免許保有者ということを考えると、かなりの数の糖尿病の患者さんが運転免許を保有していることになります…
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激しい運動が負担になる スポーツマン心臓に気をつけろ
来月末の東京マラソンへ参加する人たちでしょうか? 最近、朝晩、寒い中を走っている姿を見かけます。 中高年が体を動かすのはいいことですが、アスリート並みに激しい運動を続けるのは考えものです。激…
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10万人に対し35人 歯科医の問題は数ではなく“偏在”にあり
昨年末、厚労省は「2029年になると、歯科医師が1万4000人だぶつく」との試算を発表しました。 以前から歯科医院はコンビニより数が多く、歯科医師の年収もかなり安くなったといわれてきましたの…
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詰まらせるのは喉だけじゃない お餅がもたらす意外な病気
お正月に残ったお餅をいまも食べている人も多いだろうと思います。 お餅というと、お年寄りが喉に詰まらせる事故がよく報じられますが、気をつけたいのは腸閉塞です。実は、お餅を腸に詰まらせる人は少な…
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「後を継ぎたい」と言ってくれたのはうれしいが…
私の息子は都内の私立医大の学生です。正月に話をしたとき、“将来は私の後を継いで開業医になりたい”などと申しておりました。 親として大変うれしい思いをしたものの、正直“難しいだろうなあ”と感じ…
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眠くなりにくい薬も 花粉症に新たなスイッチOTC医薬品
気象庁の花粉飛散予測によると、今年の花粉の飛散は2月上旬に九州北部や中国・四国・東海地方の一部から始まるようです。その量は東日本が前年より少なく、関西・九州・四国などは逆に多いようです。 そ…
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「治療法を任せる」と言われたら医師は喜ぶべき
最近、私の患者さんでがんが見つかった方がいます。むろん、私の方で「がんの疑い」ということで大病院を紹介し、そこでがんと確定診断された方です。その方が大病院の医師に病状と治療法について説明され、「どう…
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大手病院に労働基準監督署の調査
電通の女子社員が過酷な労働環境から自殺に追い込まれた事件の影響でしょうか。今春、都心の大手病院に労働基準監督署の調査が入ったことが病院関係者の間で改めて話題になっています。 労基署の調査とい…
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人工知能が究極のかかりつけ医になる
以前から、人工知能が医師の仕事を奪うのではないか、といわれてきましたが、意外に早くその時代がやってきそうです。すでに、医師国家試験の合格を目指す人工知能の開発が慶応大学で進んでいて、昨年の段階で国家…
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エビデンスがすべてでいいのか? 信じれば偽薬も効果発揮
最近は医者だけでなく患者さんも、エビデンス(EBM)という言葉を使いたがります。 しかし、その意味を理解している人は少ないようです。 通常、信頼性の高い臨床研究といえば、「ランダム化…
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日本で唯一認可されている「抗肥満薬」の効果と副作用
肥満だと、高血圧症、糖尿病、心血管障害、膝関節痛など、さまざまな病気を発症するリスクが増します。 医学的には、「肥満」は「BMI」(体重を身長の2乗で割って求められる体格指数)が25以上の人…
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遅く生まれた子供の方が「喘息リスクが高い」のフシギ
冬は喘息の出やすい季節です。冷気の刺激で咳が出やすくなるうえ、乾燥してハウスダストなどのアレルゲンを吸い込みやすくなるからです。 そんな喘息の新しいリスクが先月8、9日に開かれた第53回日本…
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命に直結するミスも…薬局でダブルチェックが機能しない
どのような職場もコミュニケーションや人間関係が大切です。ダブルチェック、トリプルチェックをするうえで必要だからです。それが仕事の精度を高め、ブランド力をアップさせます。 私たち薬剤師は患者さ…
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3年ぶりに確認された「サナダムシ」
今年8月、3年ぶりに「アジア条虫症」が千葉県内で確認されました。 患者さんは千葉県成田市の40歳の男性で、飲食店の経営者です。豚の生レバーを日常的に食べていたとのことですが、海外渡航歴はなく…
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大学間連携は患者の経済的な負担を増すことになるか?
最近、かけ離れた存在だと思われてきた分野と医療との意外な取り組みが相次いでいます。先週は、東京医科大学と女子栄養大学との包括提携の発表がありました。これまでも、栄養士になるための研修場の提供や栄養指…
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褥瘡は紫外線カメラで早期診断できる
寝たきりの患者さんが体重で圧迫された場所の血流が悪くなるなどして、皮膚の一部が赤くなったり、ただれたり、傷になったりすることを「褥瘡(じょくそう)」といいます。一般の方には「床ずれ」と言った方がわか…