病気や薬も引き金に 「こむら返り」は治せるのか?
夜、寝ている時などに急に足の筋肉が硬くこわばって、激しい痛みに見舞われる――。「こむら返り」は10人に6人は経験している、というほど多い症状です。
これほど一般的な症状であるこむら返りですが、実はその原因はあまりはっきりとは分かっていません。単純に運動で筋肉を酷使したり、足が冷えたりするだけでも起こるので、「筋肉が疲れることによって老廃物がたまると起こりやすい」ということであるのは間違いありません。
しかし、そうした心当たりがまったくなくても起こることがあり、年を取るとその頻度は増えます。
どうやら、筋肉を動かす神経の働きとも関係がありそうです。腰の病気や糖尿病などでも、こむら返りが多くなることが知られています。また、利尿剤やコレステロールを下げる薬などの副作用でも起こることがあるのです。
■症状が続くようなら医師に相談
それでは、こむら返りを予防したり、治したりする方法はあるのでしょうか?
「筋弛緩(しかん)剤」という筋肉を緩めるような作用の薬が効くケースがあります。また、「芍薬(しゃくやく)甘草湯」という漢方薬が痛みに効果があるので、使用されることがあります。
しかし、どの薬も「原因を治す」というわけではありません。
病気や薬が原因となって発症するこむら返りもありますので、大したことはないと思わず、頻繁に続くようなら、医師に相談してください。