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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

病気や薬も引き金に 「こむら返り」は治せるのか?

公開日: 更新日:

 夜、寝ている時などに急に足の筋肉が硬くこわばって、激しい痛みに見舞われる――。「こむら返り」は10人に6人は経験している、というほど多い症状です。

 これほど一般的な症状であるこむら返りですが、実はその原因はあまりはっきりとは分かっていません。単純に運動で筋肉を酷使したり、足が冷えたりするだけでも起こるので、「筋肉が疲れることによって老廃物がたまると起こりやすい」ということであるのは間違いありません。

 しかし、そうした心当たりがまったくなくても起こることがあり、年を取るとその頻度は増えます。

 どうやら、筋肉を動かす神経の働きとも関係がありそうです。腰の病気や糖尿病などでも、こむら返りが多くなることが知られています。また、利尿剤やコレステロールを下げる薬などの副作用でも起こることがあるのです。

■症状が続くようなら医師に相談

 それでは、こむら返りを予防したり、治したりする方法はあるのでしょうか?

「筋弛緩(しかん)剤」という筋肉を緩めるような作用の薬が効くケースがあります。また、「芍薬(しゃくやく)甘草湯」という漢方薬が痛みに効果があるので、使用されることがあります。

 しかし、どの薬も「原因を治す」というわけではありません。

 病気や薬が原因となって発症するこむら返りもありますので、大したことはないと思わず、頻繁に続くようなら、医師に相談してください。

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