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井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

NGT48加藤美南の誤爆投稿を招いた「ネタ」消費の依存状態

公開日: 更新日:

 スマートフォンとSNSが普及したことで、今この瞬間に感じたことや思ったこと、その時の気持ちをその場で手軽に友人知人と共有できるようになった。瞬間的な感情のロス(無駄)がなくなったのだ。

 そのおかげで、イベントなど共通の体験や出来事があれば、これまで以上にその場で友人知人と盛り上がれるようになり、感動や達成感も倍加した。だが一方で、気持ちを寝かせたり、感情をゆっくりと冷やしたり熟成させることもしなくなった。話題や感動の賞味期限は短くなり、次から次へと「ネタ」を消費する依存状態になってしまっている。

 脊髄反射的に、その時の感情をただ吐き出すだけ。湧き上がってきた生の気持ちを、常識や理性のフィルターを通すことなくぶつけるのだから、爽快感は半端ないだろう。しかも、悪いニュースや批判記事への反応となると、欠席裁判同様、相手から反撃を食らうこともなく、正義感を思うようにふるうことができる。その報酬は、悪を懲らしめるのに一役買った満足感だ。 (つづく)

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