日本代表のチュニジア0-3完敗劇で結論! 吉田には即見切りを、久保はW杯代表へ瀬戸際、南野は戦力外
日本代表強化の「6月4連戦シリーズ」の最終試合・チュニジア戦(14日、大阪)で主将DF吉田麻也(33)が、0-3の完敗劇にあって「3失点すべてに関与」という失態を演じてしまった。
後半9分、自陣ペナルティーエリア内で不用意なスライディング。相手選手を倒してPKを献上した。同31分、GKからのロングボールの対応にモタついた吉田とカバーに入ったDF板倉滉(25)が譲り合った挙げ句に2失点目を喫した。終了間際には吉田のボールロストが発端となり、決定的な3失点目を食らった。
「最終ラインを守る選手として<絶対にやってはいけないプレー>の連続だった。簡単にPKを与えてしまい、2失点目も吉田が責任を持ってクリアするなり体を張って相手選手の動きを封じなければならないシーンだった。吉田には、このところ年齢的な衰えも目立ち始めている。代表のCBコンビは冨安(健洋=23)と板倉に任せ、不動の先発組としては見切りをつけるべきだと思う」(ドイツサッカー協会公認S級コーチの鈴木良平氏)
チュニジアのカドリ監督は試合後、「(日本に)弱点があるとすれば守備」と言い、吉田をリーダーとする「DFラインは難しい状況に置かれるとミスをする」と喝破していた。
■久保建英は“王様”のような立ち居振る舞い
チーム最年少のFW久保建英(21)は、3戦目のガーナ戦に先発してフル出場。代表初ゴールを決めたが、前出の鈴木氏が「そのガーナ戦で一番デキの悪かった選手が久保です」とこう続ける。
「ガーナ戦ではインサイドMF、トップ下、右サイドと流動的にプレーしたが、自分勝手なプレーが目についた。両手で足元を指しながらボールを要求する所作が多く、まるで<チームの王様>のような立ち居振る舞いだった。チュニジア戦でも決定機を創出する場面はなく、W杯メンバーに入れるかどうか、瀬戸際なのは変わりない」
■南野拓実は「W杯に不可欠な選手ではない」
エースナンバーの背番号10を背負っている南野拓実(27)もパッとしないプレーが続いている。
3トップの左サイドで先発。ラストパスの精度を欠いてシュートチャンスを演出できず、前半29分には相手ゴール正面からフリーでシュートを放ったが、ほとんど空振り状態の当たりそこない。相手選手にクリアされてしまった。鈴木氏が言う。
「3トップの両サイドの選手には、右サイドの伊東(純也=29)のように縦への突破力が求められるが、スピードのない南野はボールをキープしてチャンスメークをこなしつつ、自らゴールを決めるという仕事をこなす必要がある。しかし、ゴールに見放されている現状では<森保ジャパンに不可欠な選手ではない>と言わざるを得ません」
■収穫は伊藤洋輝、板倉、鎌田くらい
それでも、今回の代表4連戦で収穫らしきものもあった。元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう言う。
「代表初招集のDF伊藤(洋輝=23)は、初戦のパラグアイ戦で左SBと左CBをこなし、チュニジア戦ではピンポイントクロスを放り込むなど攻撃面でも切れ味の鋭さをアピールした。板倉はブラジル戦でエースFWネイマールのシュートをブロックするなど能力の高さを見せた。W杯最終予選の中盤以降は戦力外も同然だったFW鎌田(大地=25)は、インサイドMFも十二分にこなせることを証明した」
ともあれ──。
この日の日本はシュート6本、枠内シュート0本の体たらくだ。シュート8本で枠内に半数の4本を蹴り込み、3得点のチュニジアと比べるまでもなく、日本代表の「決定力不足」が際立った。
森保ジャパンの前途は多難と言うしかない。
日本W杯第2戦はコスタリカ
11月開幕のサッカーW杯カタール大会に出場する全32チームが出そろった。
W杯本大会の出場権を懸けた大陸間プレーオフ(カタール・アルラヤン)が日本時間15日に行われ、コスタリカ(北中米カリブ海)がニュージーランド(オセアニア)を1-0で下し、3大会連続6度目の出場を決めた。
世界ランキング31位のコスタリカは本大会で日本と同じ1次リーグE組に入り、11月27日の第2戦で対戦する。
コスタリカは前半3分、FWキャンベルがゴールを決め、後半途中に退場者を出したニュージーランドを振り切った。