人間が面白い
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「もっと遠くへ」王貞治著
ホームランの魅力にとりつかれ、前人未到の記録を達成した球界のスーパースターが、野球ひと筋の半生を語る。 父・王仕福は中国の貧しい山村の出。若くして日本に出稼ぎに来て、墨田区で中華料理店「五十…
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「7本指のピアニスト」西川悟平著
西川悟平は1974年、大阪府堺市生まれのピアニスト。現在はニューヨークで音楽活動を続けている。ピアノを始めたのは15歳。ピアノに恋をした彼は、「この曲がいつか弾けたらいいなあ」という一心で猛練習を重…
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「うらやましい人生」ミッツ・マングローブ著
「何にも縛られず、自分に正直で、堂々と生きているミッツさんて、うらやましい!」 そんな言葉を投げかけられると、伸ばした背中を丸めたくなる。だって「男のできそこない・女のなりそこない・ゲイの落ち…
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俺の時代はまだ終わっていない
ジャマイカのトレローニーは、緑ゆたかな農村地帯。この地に生まれたウサインは、幼いころからエネルギーに満ちあふれ、1秒たりともじっとしていないヤンチャ坊主だった。野生林を遊び場にのびのび育った少年は、…
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「トットひとり」黒柳徹子著
自伝的物語「窓ぎわのトットちゃん」がベストセラーになってから30余年が過ぎて、トットちゃんの身辺は大きく変わった。家族とも思っていた大事な人、大好きな人、自分と同じにおいのする人たちが、一人また一人…
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「プーチン 人間的考察」木村汎著
「プーチンって、誰?」 1999年末、ロシアのエリツィン大統領が後継者としてウラジーミル・プーチンを選んだとき、世界のクレムリン・ウオッチャーたちでさえ、彼の名を知らなかった。KGBの職員から…
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「マイ・フレンド 高田渡青春日記1966─1969」 高田渡、高田漣著
フォーク・ミュージシャン高田渡は、1968年、「自衛隊に入ろう」で注目を浴び、翌年レコードデビュー。以来約40年間歌い続け、2005年、56歳で亡くなった。 17~18歳の青春期に、高田は日…
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「藤田嗣治とは誰か」矢内みどり著
画家・藤田嗣治は「日本を捨てた画家」といわれる。1955年、日本国籍を捨ててフランスに帰化、再び日本の土を踏むことなく、81歳で他界した。 目黒区美術館の学芸員を長く務め、作品を通して藤田と…
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「下中彌三郎」中島岳志著
下中彌三郎は平凡社の創業者で、「万人に教育を」との思いから日本初の大百科事典を刊行した人である。だが、その人物像は出版人の枠を大きくはみ出している。 熱烈な愛国者で全人類愛者。子ども至上主義…
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「あしたのこころだ 小沢昭一的風景をめぐる」 三田完著
小沢昭一は2012年12月、83歳の生涯に幕を閉じた。亡くなる直前まで、40年続いたTBSラジオの番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」の収録を続けていた。 著者は作家で元NHKのディレクター。20…
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「友川カズキ独白録」友川カズキ著
生きてるって言ってみろ! 友川カズキは、じだんだ踏んで叫ぶように歌う。65歳の今も歌い続けている。しかし、「私ね、『時々、歌手』なの」と言う。歌だけで食えたためしがなく、肉体労働を転々とした。 …
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「美貌帖」金子國義著
画家・金子國義の部屋は、時間をかけて集めたコレクションであふれている。和洋を問わないアートの数々、雑誌や写真、骨董、鏡、水晶の玉、貝殻の標本……。画家の審美眼にかなった愛しきものたちが空間を埋めてい…
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「KEEP ON DREAMING 戸田奈津子」戸田奈津子、金子裕子著
「就職はどうするの?」という友人の問いに、津田塾大学3年生の戸田奈津子はこう答えた。「字幕の翻訳をやろうかしら」。いつしか自分の中で育っていた「夢」だった。 座して待っていても夢はかなわない。…
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「金澤翔子の世界 ダウン症の天才書家」大川原有重監修
「飛翔」「希望」「慈愛」「鎮魂」「愛」「笑」……。金澤翔子の書からは生きる力がほとばしり、見る者の心の奥深くに働きかけてくる。そこには確かに言霊が宿っている。 金澤翔子はダウン症児として生まれ…
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「桜色の魂」長田渚左著
1964年の東京五輪、女子体操の金メダリスト、ベラ・チャスラフスカは、それから50年後、東日本大震災で被災した子供たちを、祖国チェコのプラハに招待した。チャスラフスカは、日本と日本人をこよなく愛して…
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「竹鶴政孝とウイスキー」土屋守著
放映中のNHK朝の連続ドラマ「マッサン」は、国産ウイスキーの基礎を築いた男の一代記。ドラマの主人公の名は亀山政春、スコットランド人の妻はエリーだが、モデルとなった人物の実名は竹鶴政孝とリタ。 …
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「蜃気楼『長嶋茂雄』という聖域」織田淳太郎著
彼はなぜ、これほど多くの人に愛されるのか。光り輝く善意のスーパースターに、陰の部分はないのか。もしあるとしたら、メディアはなぜ、それを黙殺してきたのか。取材記者として、長嶋を追い続けてきた著者が、「…