新書あらかると
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「鴨長明-自由のこころ」鈴木貞美著
東日本大震災の折、多くの人が再び「方丈記」を手にしたという。本書は、その方丈記と歌論書「無名抄」、そして仏教にまつわる伝承を編んだ「発心集」の3作を読み解きながら、著者である鴨長明の謎に包まれた実像…
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「貯金ゼロ・知識ゼロからの“優良”老人ホーム入居計画」真山英二著
介護を必要としながら受け入れ先の施設がない高齢者が増加。特別養護老人ホームは、全国で52万人が入居待ちの状況だという。一方で有料の老人ホームは平均で年300万円もの費用がかかるため金銭的な問題が立ち…
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「これからの死に方 葬送はどこまで自由か」橳島次郎著
生命倫理の専門家が、社会の変化とともに多様化する日本人の葬送について考察したテキスト。 かつては、親族と近隣による共同体的人間関係が死を送る習俗を担っていたが、業者に任せるようになり、古い習…
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「アルスラーン戦記15 戦旗不倒」田中芳樹著
テュニプは、客将軍クシャーフルを名乗っていたパルス王家の生き残りヒルメスを追放し、ミスル国の覇権を掌握。ミスル国都アクムールに戻ってきたパルス人商人のラヴァンは、ヒルメスの逃走後、客将軍府に軟禁され…
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「研究不正」黒木登志夫著
この15年間でノーベル賞の自然科学3部門を受賞した日本人の数は米国に次いで2位。一方で、研究不正などで撤回された論文のワースト30に5人もの日本人が名を連ねているという。日本人による研究不正は、21…
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「補欠廃止論」セルジオ越後著
日本の団体スポーツが強くならないのは、学校の部活動における「補欠制度」が原因だと説く著者によるスポーツ改革論。 著者が問題視する補欠は、試合に出る可能性が全くないベンチ外の選手のことで「控え…
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「裁判官・非常識な判決48選」間川清著
一般常識や道徳観念からズレた判例を取り上げ、当事者の人間ドラマや判決を下した裁判官の苦悩を読み解く法律エッセー。 対向車線をはみ出し、対向車にぶつかった車の同乗者が死亡。遺族が対向車の運転手…
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「シェア」レイチェル・ボッツマンほか著、関美和訳
カーシェアリングや民泊など、日本でも急速に広がりつつあるシェアリングエコノミーの興隆を予見した世界的ベストセラーの新書化。 SNSの登場でかつての共同体や協同組合に代わって、人々がネットを通…
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「言ってはいけない残酷すぎる真実」橘玲著
進化論や遺伝学の最新知見をもとに、人間にとっての「不都合な真実」を明かしたサイエンス本。 例えば、「子どもの歌が下手なのは親が音痴だから」なら笑い話ですむが、「子どもの成績が悪いのは親がバカ…
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「思い立ったが絶景」吉田友和著
旅の達人による絶景旅のススメ。 まずは絶景をうたう旅本23冊を徹底分析。取り上げられた670カ所の絶景スポットの中で最も数多くの本に掲載されていたのは「ウユニ塩湖」「カッパドキア」「ギアナ高…
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「ブラックバイト学生が危ない」今野晴貴著
長時間労働や連続勤務、商品の買い取りノルマなど、アルバイトの過重労働が広がっている。学生を食いつぶす、こうした「ブラックバイト」の実態に迫る警世の書。 飲食店で当初は週4日6時間の契約で働き…
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「37歳からの婚活」大西加枝著
あるデータによると、40代女性が結婚できる確率は2.7%、40代男性に至ってはわずか1.2%しかないという。本書は、結婚相談所を営む著者が、40歳以上でも結婚できる方法を伝授するガイドブック。 …
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「モネとジャポニスム」平松礼二著
日本画家が、画家ならではの視点で論じたモネ論。 それまで印象派の絵画に心動かされることがなかった著者だが、24年前にたまたま入ったオランジュリー美術館の「モネの部屋」で衝撃を受ける。日本画の…
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「南海トラフ地震」山岡耕春著
最悪の場合、日本の総人口の8割以上が住む地域で被害が予想される南海トラフ地震。今後30年の発生率は約70%という。 日本列島に住む限りは避けられないこの「宿命の巨大地震」を解説したテキスト。…
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「SNS時代の文章術」野地秩嘉著
自他ともに認める文章力ゼロからノンフィクション作家になった著者による文章読本。 SNSの登場によってビジネスの文章も変化。本書ではそうした時代に対応するための文章の書き方を伝授する。SNS時…
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「魔界都市ブルース〈魔界〉選挙戦」菊地秀行著
ある日、人捜し屋のせつらは、ニュースで巨体の女情報屋・外谷が「新宿」の区長選に立候補したことを知る。 彼女は推薦人に、病院院長のメフィストと並んでせつらの名前を勝手に挙げていた。すぐに抗議の…
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「喋らなければ負けだよ」古舘伊知郎著
しゃべりの達人が、話術による自己アピールのテクニックを公開。 あるトーク番組でゲストの重い口を開かせるため、自ら夫婦喧嘩の後のフォローはセックスだと告白。自分の方から真っ裸になって、情けない…
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「日本の居酒屋」太田和彦著
その土地の風土、歴史、産物のすべてが反映して一つの文化を形成する居酒屋ほど、県民性が表れるところはないと著者は言う。全国を飲み歩いてきた著者が、居酒屋から見えるそんな各地の県民性をつづった酒場エッセ…
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「飛鳥Ⅱの身代金」西村京太郎著
公安調査庁が飛鳥Ⅱをターゲットにした事件の計画を通信傍受。情報の信ぴょう性は5%だが、念のため警視庁捜査1課の十津川と亀井、さらに十津川の妻・直子が8泊9日の国内クルーズに客を装って乗船し、警備にあ…
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「笑う免疫学」藤田紘一郎著
私たちの体に備わる免疫の巧妙で複雑な仕組みを解説したテキスト。 病原体や細胞が突然変異して発生するがんなど、内外の敵から体を守り、病気になるのを防いだり、病気を治そうとする力、それが免疫力だ…