次のNHK朝ドラ「あんぱん」にヒットの法則! 著名人の妻が主役の“女房もの”は当たる
ベテラン放送作家は「女房ものはよく知られた実在の人物や事件が次々に登場するので、にぎやかになります。とりわけ、やなせたかしさんは、さまざまな仕事にかかわり、多くの人と交流があったので、『エッ、そんな裏話があったの!』と驚くエピソードがてんこ盛りでしょう」と期待する。
やなせがアンパンマンでようやく漫画家としての評価が定まったのはなんと70歳で、それまで雑誌や書籍の編集、作詞、広告コピー、グラフィックデザイン、舞台美術、脚本などさまざまな仕事で食いつないでいた。
百貨店・三越の包装紙の筆記体の店名はやなせが書いたものだし、童謡「手のひらを太陽に」の作詞も手掛けた。また、地方の地元キャラクターのデザインも引き受け、さいたま市浦和のうなぎ、仙台市のずんだ餅のキャラクターはやなせ作だ。
「女房ののぶも漫画の作画を手伝ったり、アンパンマンのアイデアはのぶのひと言がヒントだったりと逸話に事欠きません。10年ほど前には、NHK・BSプレミアムで『忘れないで夢を~漫画家やなせたかしと妻・暢~』という石田ひかり主演のドラマも作られています」(前出の放送作家)
2人を見守る阿部サダヲの“風来坊のパン職人”が魅力的で、作るアンパンもおいしそうだ。
(コラムニスト・海原かみな)