4月からワクチン定期接種…帯状疱疹を知る(2)20~40代の患者増加はブースター効果の激減が原因
帯状疱疹ウイルスが潜伏する神経節は体のさまざまな部位にあり、どの神経節が攻撃されるかで症状が出てくる場所が異なる。場所によっては、顔面神経麻痺、失明、膀胱・直腸障害、脳炎、髄膜炎など重篤な合併症を引き起こすことがある。
「さらに帯状疱疹から帯状疱疹後神経痛に至る人もいます。その数は決して少なくなく、50代以上では2割との報告もあります」
帯状疱疹後神経痛はウイルスによる神経損傷によって起こるもので、皮膚症状が消えた後も、痛みが残る。洋服が触れる程度のわずかな刺激でも強い痛みと感じる人もいて、日常・社会生活に大きな影響を与える。
「帯状疱疹後神経痛は神経の損傷のため治療が難しく、月単位、年単位で痛みが続くケースも珍しくありません」
このように帯状疱疹はつらい病気だが、一方で、対抗策もある。(つづく)