新居に引っ越すまでは自宅にいたい…しかし刻一刻と容体は悪化して…
私たちが訪問する患者さんのご家族の中には、熟考し覚悟を決めて自宅療養を始めたものの、本当に自宅でよかったのか、それとも病院や他の施設の方が患者さんの苦痛を取り除けるのではないかなど、改めて悩まれる方が少なくありません。
「そんな時も遠慮せずどうぞ私たちに言ってください」と伝えており、ご家族から「どこで患者さんの死を迎えるのが最善なのか」など、ご相談を受けることがあります。
私たちとしては、まずはご自宅で最期まで過ごすことをお勧めするのですが、同時にご家族や患者さんが不安や後悔のないように過ごすために、他にもさまざまな選択肢があることを説明するようにしています。
時には話し合いの末、病院やホスピスに切り替える方もいます。
肺がん末期の66歳の男性は、同年代のパートナーの女性と同居されていました。
初めのころは通院していたものの、いつしか衰え少し話すだけでも呼吸困難となり始め通院が厳しくなってきました。