4月からワクチン定期接種…帯状疱疹を知る(1)大幅増加の理由は「高齢化」と「水疱瘡の子供減少」
帯状疱疹のワクチンが、今年4月から定期接種になる。対象は65歳で、最初の5年間は66歳以上も対象になる(70、75、80歳……と5歳刻み。101歳以上は今年に限り全員対象)。この帯状疱疹、日本も含め世界的に患者数が増えている。
「宮崎県では1997年から2023年で人口が11.5%減少していますが、帯状疱疹の発症患者数は54.4%と大幅に上昇しています」
こう言うのは、疫学調査「宮崎スタディ」の責任者を務める外山皮膚科院長、外山望医師だ。1997年に開始した同調査は、現在も進行中。現時点で約14万人のデータが集まっており、帯状疱疹の疫学調査としては世界最大規模となる。
帯状疱疹の患者数が増加している理由として、主に2つ挙げられる。ひとつは高齢化。帯状疱疹の患者は中高年に多く、80歳までに3人に1人が発症するといわれている。世界的に高齢化が進んでおり、それに伴って患者数も増えるのは当然の結果だ。
もうひとつは、これまで発症率が低かった層で発症者が増えていること。