ドイツの名将は気配り上手の「3冠監督」、変幻自在の“攻撃サッカー”が信条
「バイエルンの監督時代に多用していた4DF-2守備的MF-3攻撃的MF-1トップを基本戦術としながら、対戦相手に応じて3DFを採用することもある。いずれにしても、貪欲に相手ゴールに向かって攻め立てる攻撃サッカーが信条。バイエルン所属のMFキミヒとゴレツカが守備的な位置から攻撃の起点となり、左サイドMFサネ(バイエルン)と右サイドMFニャブリ(シュツットガルト)がスピードに乗った突破力で相手ゴールに迫り、ベテランのミュラーがトップ下、右サイドから攻撃にアクセントを加えていく。カタールW杯で十分に優勝を狙える陣容を誇っています」とは、独1部ビーレフェルト元コーチの鈴木良平氏だ。
絶妙なチームづくりに対する評価も高い。百戦錬磨の36歳GKノイアーを主将に据え、前監督レーブに干されていた32歳のミュラーを復帰させた。新進気鋭の22歳のMFハフェルツ(チェルシー)、伸び盛りのFWムシアラ(19=バイエルン)、MFビルツ(18=レバークーゼン)のコンビにも積極的にチャンスを与える。このベテラン、中堅、若手の好バランスがチームを活性化させているのである。
「人柄も良く、代表選手の所属クラブの監督らとも良好な関係を築き、代表招集をよりスムーズに行えるように腐心するなど気配りも十分にできている」(鈴木良平氏)
森保ジャパンは、どうやってドイツから勝ち点を奪うのか。現時点で弱点は見えてこない。