頭は使わないと衰えるのは本当?最新研究が明かす年齢と認知スキルの関係性
一般的に、成人の認知機能は、年齢とともに低下していくと考えられています。
しかし、加齢と認知機能の関連性については、生活環境や個人差も大きく、出生した地域、時代背景、教育を受けた環境によっても大きく異なる可能性があります。
認知機能の中でも、読み書きの能力や数学的な思考力(以下、認知スキル)は、個人の経済状態だけでなく、国や地域社会における経済状態とも関連していることが知られています。そのため、加齢によって認知スキルが低下していくのであれば、高齢化が急速に進む先進諸国において、軽視できない社会的脅威となり得るでしょう。
そのような中、認知スキルと年齢の関連性を検討した研究論文が、サイエンス・アドバンシスという科学誌の電子版に、2025年3月5日付で掲載されました。
この研究では、ドイツに在住している16~65歳の成人3263人(平均41.3歳)が対象となりました。被験者は11~12年にかけて登録され、15年まで(平均3.6年の追跡調査)における認知スキルの変化が観察されました。なお、認知スキルの状態は、項目反応理論と呼ばれる方法で評価され、その潜在的な能力が統計的に推定されています。