全米女子OP優勝2億9000万円は国内最高額の6.6倍! ますます広がる日米賞金格差のウラ側
いっぽう日本女子ツアーで1億円突破は山下美夢有(1億2395万円.4勝)と申ジエ(1億1904万円.2勝)の2人しかいない。
「日米女子プロの獲得賞金の差は、これからどんどん広がっていくでしょう。というのも全米女子オープンから、エビアン選手権、全英女子オープンと高額賞金のメジャー大会が続くからです」(米ゴルフ事情に詳しい吉川英三郎氏)
今年の全米女子オープンは優勝賞金が前年から20万ドルアップの200万ドル(2億9000万円)になった。
昨年の国内大会最高賞金は日米共催「TOTOジャパンクラシック」の30万ドル(4382万円・当時)。実に6.6倍もの開きがある。
また、エビアン選手権は優勝賞金100万ドル(1億4500万円)。全英女子オープンの優勝賞金は未発表だが、昨年大会は109万5000ドル(1億4811万円・当時)と高額だった。
「全米女子オープンを主催する全米ゴルフ協会(USGA)のマイク・ワンCEOは2021年までLPGAツアーのコミッショナーを務めていました。ワン氏は、男女プロの賞金格差をなくそうと世界のゴルフ界に積極的に働きかけています。その背景にはSDGsがあり、テニスのメジャー大会はすべて男女とも優勝賞金は同じです。USGAは男子の全米オープンと女子の全米女子オープンを開催しており、賞金に大きな差をつけると批判される。今年の全米オープン優勝賞金は昨年より18%アップの360万ドル(約5億2200万円)でした。女子大会もそれにならって高額になったのです。いずれにしろ日本国内では1年間戦っても手にできない高額マネーを、たった1勝だけで獲得できるチャンスがメジャーにはあります」(前出の吉川氏)
今年は日本から多くの選手が海を渡ってメジャーに挑戦するが、その中からLPGAツアー参戦意欲の高い女子プロが何人出てくるのか、楽しみだ。