メジャーリーグ通信
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小さな変更を大きな改革として宣伝する大リーグ機構や球団経営者の思惑
大リーグ機構も球団経営者も、「ダイバーシティー」という言葉が広まる以前から選手の構成が多様であればあるほど、より優れた選手が登場することを知っている。それだけに1947年4月15日にひとたび「人種の…
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メジャー投手は失点急増…粘着物質取り締まり強化の余波
ピッチャーに対する粘着物質の有無を調べる検査が始まって2週間が経過した。 粘着物への依存度が高かったピッチャーは、この検査の導入で使用を控えざるを得なくなり、大きなダメージを受けているケース…
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メジャーが五輪に冷淡なこれだけの理由 機構や球団の態度や考えにも一理ある
「大谷とトラウトの対戦を想像すれば、これ以上の場面はない」 フィリーズの中心打者ブライス・ハーパーが昨年5月に行った発言は、オリンピックへの選手の派遣に消極的な大リーグ機構を批判するものだった…
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MLB滑り止め使用禁止をすり抜ける「ブレンドテクニック」
MLBは先週30球団に通達を送り、今後はルールブックにある通り、投手が指先に異物(滑り止め)を付けて投げる行為を全面的に禁止し、違反者には10試合の出場停止処分を科すことを伝えた。 これは、…
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キューバ五輪予選敗退の必然 相次ぐ亡命と深刻な人材不足
キューバ革命を率い、その後も長く最高指導者として君臨したフィデル・カストロは幼少期から野球に親しみ、「ヤンキースからスカウトされた」という噂がまことしやかにささやかれるほどであった。 それだ…
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マイナーで新ルール試験導入 適用で割食うのはDHの大谷
MLBのマンフレッド・コミッショナーは、ホームラン中心の野球では人気回復を図れないと悟り、方向転換して、ゲームを動きのあるものにつくり替えようとしている。 その第一歩として、今季、マイナーリ…
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ヤ軍「ブレークスルー感染」でCDC指針の問題点が明らかに
一時は1日当たりの新型コロナウイルスの感染者が世界最多であった米国も、最近では新規感染者の数が減少の傾向を示している。 ワクチンの早期実用化のためにトランプ政権が推進した「ワープ・スピード作…
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筒香にレイズ復帰の可能性 トレード「後日発表選手」とは
11日にレイズを戦力外になった筒香嘉智が、4日後にトレードでドジャースに移籍した。ド軍が急遽、筒香を獲得したのは、レフトのポロックが太ももの肉離れで戦列を離れたため、穴埋めに使う人材が必要になったか…
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“トランプ復権”で大リーグ機構は共和党との関係修復が急務
大統領退任後、日本ではすでに「過去の人」となった感のあるドナルド・トランプも、米国では依然として政界の「話題の人」のひとりだ。 4月21日のニューヨーク・タイムズに「北朝鮮の非核化に失敗した…
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最大の被害者は大谷翔平 飛ばないMLB公認球で本塁打数激減
今年のメジャーリーグは、いつになく本塁打が少ない。 例年、4月が終わった時点で本塁打数を2ケタに乗せる選手は数人出るが、今年は皆無。9本が最多だった。これは2009年以来の珍現象で、原因はハ…
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メジャー球団は温室効果ガス削減に10年以上前から取り組む
米政府が主催し、4月22~23日に行われた気候変動に関する首脳会談は、各国が温暖化ガスの排出削減目標を相次いで打ち出した。 日本が2013年度に比べて30年度に温暖化ガスを46%減少させる方…
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メジャーで実績のない指揮官はおちおち入院もできない
メジャーリーグには入院が必要な病気になった時、じっくり療養できる監督とそうでない監督がいる。療養できるのは一部の常勝監督だけである。 インディアンスのフランコーナ監督はレッドソックスで2度ワ…
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レンジャーズが本拠地を満員にした裏に州知事の計算
4月5日、レンジャーズにとって2021年最初の本拠地グローブライフフィールドでの公式戦は、全米の注目を集めた。 対戦相手であるブルージェイズのキャバン・ビジオとブラディミール・ゲレーロ・ジュ…
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メジャーリーグで詐欺被害多発 大物選手やOBは恰好のカモ
日本では最近、211人の競艇選手が指南役の税理士の口車に乗って持続化給付金を不正受給したとされる集団詐欺事件が発覚した。 メジャーリーグでは選手たちが「主犯」となった詐欺事件は起きていないが…
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米中対立激化はスポーツ界に影響 対岸の火事では済まない
「新疆ウイグル、香港、台湾、米国へのサイバー攻撃など、世界の安定を保つルールに基づく秩序を脅かし、単なる内政問題ではない」と一方が非難すれば、「中国には中国式の民主主義がある」「米国民の多くは民主主義…
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米で横行するトンデモ訴訟 メジャー復帰目論み裁判で売名
先週、元ロッテのボルシンガーがブルージェイズ在籍時の2017年、アストロズにサイン盗みをやられて選手生命が縮まったとして33億円の損害賠償を求めていた裁判に判決が下った。ロス地裁は「損害を立証できる…
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政界と球界における ガラスの天井を破った女性の立ち位置
ヒラリー・クリントンが「ガラスの天井は誰かが打ち破る」という言葉とともに米国大統領選挙での敗北を宣言したのは2016年11月のことだった。 知名度と実績で群を抜くクリントンをもってしても大統…
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メジャー監督の再就職事情…最多は他球団のベンチコーチ
日本のプロ野球では監督が大きな存在である。成績不振で辞任してもその後は球団幹部として処遇されたり、解説者になって安定した収入を得ているケースが多い。 しかし、メジャーリーグではかなり様子が異…
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先行き不透明な米経済が大リーグに与えるダメージの深刻さ
米国の消費者心理を示す指標であるミシガン大学消費者信頼感指数は、2021年2月の確報値が昨年8月以来最低を記録した。今回の結果は消費者の景況感の悪化を示す。 一方で株価は上昇。米国の代表的な…
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ダル同僚は14年357億円…長期・高額“MLBメガ契約”の失敗例
ダルビッシュが所属するパドレスの若き主砲タティスJr.(22)が、14年3億4000万ドル(約357億円)の長期契約を交わした。これは史上3番目の契約規模だが、過去の例を見ると巨額契約の大半は惨めな…