著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

サイ・ヤング賞右腕バウアーの休職措置が示す 米国社会のDVへの厳しい対応

公開日: 更新日:

 昨年のサイ・ヤング賞右腕、トレバー・バウアードジャース)の休職期間が延長を重ねている。

 7月2日に女性への暴行疑惑を理由に制限リストに入れられた際の休職期間は、当初は1週間の予定であったものの、延長が繰り返されている。

 機構と選手会は7月2日の時点ですでに、バウアーの休職期間は弾力的に変更されることを明言している。度重なる期間の延長は声明に基づいたもので、現時点における最新の休職期間は8月20日までとなっている。

 今年2月に3年総額1億200万ドル(約112億円)の契約で入団し、休職期間入りの時点で8勝5敗、防御率2・59、137奪三振と、投手陣の中核をなしていたバウアーの出場停止は、ドジャースにとって大きな戦力低下になる。それでもドジャースがバウアーの制限リスト入りを許容したのは、女性への暴行が理由であったからだ。

 かつてのビリー・マーチンやレジー・ジャクソン、バリー・ボンズとジェフ・ケントのように、大リーグでは監督と選手や選手同士が暴力を伴う喧嘩を行うことは珍しくなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」