著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

学術会議の任命拒否理由を“シカト”…うさんくささまで継承

公開日: 更新日:

 推薦されたのにパージされた学者こそ怒って欲しい。以前に、集団的自衛権を認める安保関連法に反対した、秘密保護法に盾ついた、米軍基地建設に抗議をした、改憲反対を呼びかけた学者たちが見事に標的にされたのだ。牙を研ぎ出したあの新ボスとヘラ顔のコンビに、今こそ、野党は致命弾を撃ちこんで欲しいもんだ。「仁義なき戦い」の文太兄じゃないけど、「親分、弾はまだ残っとるがよぉ」と正面から言えるものを放ってくれ。

 政治も科学だが、この自然界で起きてきたことは科学だけじゃ説明はつかず、「インテリジェンス・デザイン」という構想をもつ“偉大な知性”がこの宇宙に作用しているのだという、聞くだけでまがまがしい思想を、アメリカではダーウィンの進化論に反対する団体や科学者が提唱している。学校で理科の時間に取り入れさせた市教育委員会もあるらしい。宗教がいう「神」でなく、宇宙をデザインしたのは“偉大な知性”だと(トランプは言ったかどうか知らないが)「学校で教えたらいい」と平然と言う大統領もいたとか。

 わが国の新政府はどうだろう。人文社会科学者を「学術会議」から除外するほどだから、小中学校の「道徳」の時間などに、今度はまた何を教えろと言い出すか、分かったもんじゃないな。おっとろしい(恐ろしいの意、河内・大和語)時代に突入した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」