著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

飲みに行かないように我慢しても“努力協力金”は出やしない

公開日: 更新日:

 笑うしかないな。東京都が感染防止のために「コロナ対策リーダーの登録」という、子どもの国みたいな制度を作ったとか。飲食店の店長か店員からリーダーを決め、マスクをしない客や大声で話す客に注意する制度だと。リーダーは東京都に申し込み、動画を見てテストも受け、合格したら都からシールを発行してもらい、その店だけが「協力金4万円」をもらえるのだと。誰がこんなアホなことを考えたんだ。リーダーもヘチマもないだろ、店員が客にお願いしますと言えば済むだろうが。守らない客はお代は取らないで帰したらいいんだ。お代は東京都に後から請求だ。客がぐずぐず言って暴れたら、都のコロナ相談室に電話だろ。そんなサービスもないのか。宣言解除したところでマスク大声禁止法はないし、客から罰金は取れないし。それでこんな制度か。東京はいちいちめんどくさいな。

 それにしてもだ。時短閉店が8時から9時までになって、協力金が2万減らされて4万円って、この愚策も、東京の役人はいつの時代の何の帳簿を見て決めたのか。一人で切り盛りする飲み屋のオバちゃんは「もっと何カ月も続いてほしいわ」とコロナバブルで喜んでいるが、東京都から時短「命令」で狙い撃ちされたレストランチェーン店が「ふざけんな」と裁判を起こすのも当然だろ。なんで店の規模に応じて配らないのか。チェーン店の裁判以前に問題だ。ドイツやフランス、世界を見倣ったらどうだ。日本の政府も役所も能無しだらけだな。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 2

    氷川きよし待望の復帰コンサートが販売不振? 独立後にメディア出演がパタリとなくなったワケ

  3. 3

    石丸伸二ブーム終焉の兆し…「そこまで言って委員会」で泉房穂氏の舌鋒にフリーズし“中身ナシ”露呈

  4. 4

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5

    吉村大阪府知事と「羽鳥慎一モーニングショー」で因縁の対決 玉川徹氏は終始冷静で大人だった

  1. 6

    マイナ保険証ゴリ押しへ新たな「ニンジン作戦」…10月からこっそり診療報酬4割アップの姑息

  2. 7

    築地場外市場“再開発”は新たな「負のレガシー」か…現地に漂うシラけムード

  3. 8

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  4. 9

    日本に留まる男子プロが世界から見捨てられる日…国内ツアーは米下部ツアーより格下扱い

  5. 10

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで