著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<127>「いごん」には書くうちに左へ流れる野崎さんの“クセ”が出ていなかった

公開日: 更新日:

 2018年の秋すぎから私の頭を支配していたのは、野崎幸助さんが作成したとされる「遺言」のウソを見破ることだった。

 赤色で書かれた「いごん」は、同年8月に和歌山家庭裁判所田辺支部に提出されている。持ち込んだのは、野崎さんの会社「アプリコ」の役員だったMだ。ドン・ファンの筆跡についてよく知っている私はすぐに偽物だと思ったし、ドン・ファンと懇意だった知り合いで「これは本物だ!」と断定した人も私の知る限り皆無である。さらに言えば可愛がっていた愛犬イブのことが記されていないことや公正証書にしていないことなど、「いごん」には疑わしい点が数多くあった。

 私は遺言の無効裁判が起こされる場合のことを考えて、過去にドン・ファンが書いた自筆の書類を資料として集め、公正証書に書かれた彼の自筆署名も手に入れていた。

 彼が書く文章の特徴は、書き進むにつれて左、左へと流れていくことにある。老齢の方にはそのような特徴が多いと知人の脳科学者からも耳にしていたが、家裁に提出された「いごん」の文面は真っすぐで、大きな違和感があった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末