著者のコラム一覧
ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

“ないもの”は倍増できない! 岸田さん、庶民がそこそこ貯金できる生活にして下さいよ

公開日: 更新日:

 日本語というのは難しい。頭に少し文字を足しただけで、全く意味が違ってしまう。

 岸田総理が総裁選で公約に掲げた、「所得倍増計画」。当初この頭には「令和の」という文字がついていた。つまりあの昭和の「所得倍増計画」の令和版。

 しかし総理になった途端この言葉をひっこめ、「倍増とは必ずしも『2倍』という意味ではない」などと言い出す始末。つまり「所得倍増計画」は実は「所得倍増(できたらいいなあ)計画」であって、(できたらいいなあ)の部分は悪徳金融業者のチラシのようにすっごい小さい字で書いてあったというわけだ。

 すると今回は外遊中の講演で、「資産所得倍増計画」をぶち上げた。あれ、また頭になんか文字がついてるぞ。「資産」てなんだ。ここが日本語の難しいところだ。これは「資産」も「所得」も「倍増」するということなのか。それとも「資産所得」を倍増するということなのか。

 実態を聞いてさらに驚いた。「皆さん、今日本には2000兆円の貯金が眠っています。それを投資に回して2倍に増やしましょう」って話だった。おいおい。所得倍増でもなんでもないだろう。我々が爪に火をともすようにして貯めた将来に備えるためのお金を、「その金私に預けませんか。倍に増やしてあげますよ」と猫なで声で近づいてきているのだ。チラシどころか悪徳金融業者そのものではないか。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」