中井貴一、遠藤憲一、寺島進…秋ドラマで“クセ強”オヤジの大暴れが痛快だ
■中高年視聴者が見直されている⁉
いま、なぜオヤジなのか──。
「結局、視聴率も広告営業も、稼げるのはオヤジが活躍するようなドラマなんですよ。若者向けの恋愛ドラマはネット配信の再生数こそ多いですが、ネットの広告単価は安く、営業面の寄与度は低い。民放テレビ局としては、やっぱり地上波でガンガン稼いでほしいわけで、それには、オヤジが主役のオヤジ(中高年層)のためのドラマがいいんです」(経済誌メディア担当記者)
視聴層が若い番組ほどCMスポンサー受けがいいといわれるが、そうとばかりも言えないらしい。20~40代はこの円安・物価高で節約志向が強まっていて、外食を減らし、ネットで中古品を買うことも多い。そんなときでも、「多少高くてもいいものを買う」のはアクティブシニアら中高年層なのだ。
「スポンサーとしてはそこを狙いたいわけです。そもそも、若年層はドラマを見てても、録画して倍速視聴だし、CMも飛ばすので、広告効果は薄い。でも、中高年層はリアルタイム視聴がほとんどで、CMもちゃんと見てくれます。企業が広告を出すのは、依然として世帯視聴率が高い番組で、営業的にはクセ強オヤジに期待大です」(大手広告代理店営業マン)
第1話の世帯視聴率は「相棒」12.6%、「ザ・トラベルナース」11.3%、「民王R」7.8%とゼッコウチョー。対して、4人の姉妹の恋をテーマにした「若草物語」は4.4%と低調である。クセ強オヤジただいま独走中!
(コラムニスト・海原かみな)