土井たか子さん訃報 発表が8日も遅れたのはなぜか?
知己の評論家が知る「最晩年」
社民党の土井たか子・元党首が20日に肺炎で死去(享年85)したが、明らかになったのは8日後。身内だけの葬儀が営まれた後だった。“日本のサッチャー”と呼ばれ、女性初の衆院議長を務めたほどの“大物”の死亡報道はなぜ遅れたのか。“寂しい晩年”と無関係ではなさそうだ。
05年の郵政選挙で落選した土井氏は、政治活動と距離を置き、近年はメディアに登場することもなかった。選挙区だった西宮市の事務所を引き払い、故郷の神戸市に戻って3歳上の実姉と暮らしていたという。
土井氏との親交が長い政治評論家の国正武重氏がこう言う。
「土井氏とは1969年の初当選以来の付き合いで、折に触れて取材し、政界引退後も連絡を取り合っておりました。数年前、人づてに体調を崩したと聞き、“お見舞いに伺いたい”と、長年秘書を務めた五島昌子さんを通じて面会を求めたのですが、“本人が誰とも会いたくないと言っている”と言われました。昨年の夏、土井氏の実弟に取り次ぎをお願いしましたが、やはり“老いた姿を誰にも見られたくない”と断られてしまいました」