著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

敗戦時に天皇が皇太子に宛てた手紙は本物だったのか?

公開日: 更新日:
太平洋戦争中、学習院初等科5年の学友と茨城県の鹿島神宮を参拝した皇太子殿下(現上皇=右端、1944年5月4日)/(C)共同通信社

 この人物(「福沢重信」)について、実は私も全く調べなかったわけではない。何しろ書いてあることは、東京裁判の裏側(新聞報道されなかった史実やGHQが掲載禁止にした文書など)の一般には知られざる事実が記述されているからだ。特に東京裁判の宮中関係については相当の知識を持っている。

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