吉村・石川組が決勝進出も 世界卓球で中国に“混合D軽視”説
王国はしたたかだ。
直前に女子シングルス3回戦で中国の木子(26)にストレート負けした石川佳純(22)は、そのショックをひきずることなく、吉村真晴(21)と組んだ混合ダブルス準決勝に臨み、北朝鮮ペアを4-2で撃破。38年ぶりの決勝進出を決めて銀メダル以上を確定させたが、実はこの種目に関してはある“疑惑”がもたれている。
混合ダブルスは11年大会まで中国が11連覇していた。しかし、前回は決勝へも進めず北朝鮮が優勝。それは中国の思惑だというのだ。
五輪の卓球は88年ソウル大会から採用され、08年北京大会では男女とも中国が金を独占。それが国際卓球連盟で批判の的になっただけでなく、中国で代表になれない選手が早々と他国に移り、ロンドン五輪では20カ国で代表になっていたことも問題視された。関係者が言う。
「あれで『五輪から卓球を外せ』という声が世界のあちこちで上がった。そこで連盟はロンドン五輪から1カ国の代表を3人から2人に制限し、中国の1種目におけるメダル独占はなくなった。中国も卓球の五輪除外に危機感を持った。13年の世界卓球では男子と混合のダブルスで台湾と北朝鮮ペアが優勝した。あれは中国がメダル独占というイメージを払拭するため金を譲ったとみられている。今大会の混合ダブルスも中国ペアはベスト8で負けた。五輪で男女がペアになる種目はないこともあるのだろう。この種目のメダルは、はなから捨てているともっぱらです」
いくら“王国”とはいえ、やることがエゲツナイ。