ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず
先発が6イニング以上投げ、自責点3以内に抑えることを「クオリティースタート」という。先発の安定性を測る指標のひとつとして、特にメジャーでは重要視されている。
そのクオリティースタートを、メジャー5試合目にして初めてやったのが佐々木朗希(23=ドジャース)だ。
日本時間20日のレンジャーズ戦に先発。6回78球を投げて2安打4奪三振2失点。九回にイエーツが逆転サヨナラ本塁打を浴びて初白星は持ち越したものの、ロバーツ監督はこう言って合格点を与えた。
「各球種をうまく交ぜることによって、初めて6回を投げた。投げるたびに自信を付けている。今後はもっと長く投げることになるだろうが、きょうは良かったよ」
試合後の本人もこう言った。
「ストレートも変化球も操れた部分はあった。その分、球数も少なく、イニングを稼げたと思います」
実際、開幕当初の制球難は改善されつつある。開幕2試合で50%前後だったストライク率は3戦目以降、60.3%、62%、そしてこの日が62.8%と上昇した。
しかし、右肩上がりで良くなっている制球に反比例して落ちているのが球速だ。
東京開幕で162キロだったストレートの最速は2戦目以降、156キロ、158キロ、158キロ、この日は156キロ。中でも初回は最速151キロ。その他の直球は140キロ台もあった。試合後の本人が「初回の球速は僕もちょっとビックリした」と振り返ったほどだ。