論客2人が分析 W杯アジア最終予選「日本代表」の戦い方
――最終予選を迎えるに当たり、ハリルホジッチ監督は「チームは第2段階に突入した」と明言しました。
「彼にとっての第1段階は『選手を見たい。そして基礎の部分を作る』というものでした。第2段階は戦術的なバリエーションを増やし、選手起用の選択肢を広げ、フォーメーションも戦い慣れている4(DF)-3(MF)-3(FW)以外に4-4-2、4-2-3-1など多様なスタイルに対応できる選手を試していくでしょう。3月の2次予選に長身FWハーフナー・マイクを初招集しましたが、選手層の拡充を図るという意図があったと思います。アフガニスタン戦にボランチのMF柏木が、試合途中から左MFでプレーしました。あえて慣れないポジションでの起用は、ひとりの選手が複数のポジションでプレーできるかどうか――をテストしたのでしょう。ハリルホジッチ監督は、グループリーグの1位しか最終予選に進出できず、さらに最終予選も1位以外はW杯に出られないアフリカにあって、決して強国ではないアルジェリアを率いてブラジルW杯でベスト16入りを果たしました。そんなハリルホジッチ監督にとって、各組2.5出場枠のアジア最終予選は、メンタル的にも余裕を持って臨めるでしょう」