日本柔道は丸裸…東京五輪惨敗なら他競技に“負の連鎖”必至
日本のお家芸が、物足りない結果に終わった。
1日に男女混合団体戦3連覇を達成して幕を閉じた柔道世界選手権(東京・日本武道館)。個人戦ではリオ五輪金メダルの男子73キロ級の大野将平(27)、女子52キロ級の阿部詩(19)ら、男女合わせて4個の金メダルを獲得。団体戦も含む計5個の金を取ったが、男子のエースと期待された阿部一二三(22)が準決勝で丸山城志郎(26)との日本人対決で敗退。優勝候補筆頭と目された男女の最軽量級(60キロ=高藤直寿・永山竜樹=銅、48キロ=渡名喜風南=銀)は表彰台の真ん中に立てず、前回18年のアゼルバイジャン大会から金メダルは3個減った。
全柔連(全日本柔道連盟)の山下泰裕会長は「(海外勢から)よく研究されているし、苦戦しているなという印象。昨年までとは違う展開になっていた」と、大会を総括。「優勝した4人は徹底的に分析される。同じ柔道では来年も同じ結果とは限らない」と、一層の奮起を求めた。
日本に限らず、今や世界の柔道界では映像を駆使して対戦相手の解析、分析が進められている。各階級の世界ランキング上位の選手は、ライバルに手の内を明かさないよう、グランドスラムなどではあえて得意技を封印することは珍しくない。今後も日本選手は海外勢から丸裸にされる可能性が高いのだ。