進退かかる横綱鶴竜 合同稽古で御嶽海コテンパンの皮算用
20日から始まった大相撲の合同稽古に2日連続で参加したのが、4場所連続休場中で進退のかかる横綱鶴竜(35)だ。
20日の初日は御嶽海に16戦16勝、21日も同じ相手に14戦全勝。計30勝で「体の状態もいい」と、3月場所(14日初日)に向けてアピールした。
とはいえ、御嶽海は「稽古では本気を出さないが、本場所では強い」力士の典型。合同稽古でもろくに抵抗すらせず、あっさり土俵を割る場面が目立った。
そんな相手とだけ相撲を取った鶴竜の真意はどこにあるのか。
ひとつはまだ慣らし運転の時期ということ。本場所まで20日以上あるので体調と相談した上で徐々に段階を踏んでいるのだろう。その意味では172キロと重い御嶽海は調整相手にちょうどいい。
「鶴竜は横審から注意を受けながら、先場所は腰のケガを理由に土壇場で休場。『次に進退をかける』という言葉すら聞き飽きた。そこにきて、いくら稽古とはいえ黒星先行なら、マスコミに『鶴竜に不安』なんて書かれ、引退ムードが漂う恐れがある。だからこそ阿武咲や明生といった生きのいい相手を避け、確実に勝てる相手、しかも朝乃山と稽古をした直後でヘトヘトの御嶽海を選んだのだろう」(ある親方)
横綱、してやったりか。