週間読書日記
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桜木紫乃(作家)
3月×日 長編を2本同時進行で書く、という昨年の目標完遂。「俺と師匠とブルーボーイとストリッパー」(過去最高に長いタイトル)を発刊し、「緋の河」もラストを書き終えた。そして人生の褒美のように、絵本「い…
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篠田節子(作家)
3月×日 令和2年度芸術選奨マスコミ発表解禁日。某全国紙に芸能部門受賞者の名前はあるのに、文学部門は無い。前日発表のY川E治文学新人賞の方は写真入り狂騒状態だったというのに。 で、大手マスコミ…
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早川いくを(著作家・書籍デザイナー)
3月×日 幼い息子が「8時だョ! 全員集合」のDVDを見て、爆笑している。這いつくばって手で床をバンバンと叩く息子。この動作は実在したんだ。「バナナの皮で転ぶ人」を実際に見た気分だ。私は写真を撮った。…
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道尾秀介(作家)
3月×日 3月の1ヶ月間、毎週月曜日の夜にニッポン放送で「道尾秀介の1UP(わんなっぷ)ライフ」というラジオ番組をやらせてもらっている。ゲスト回では漫画家でアニメーション作家の藍にいなさんを招いて、い…
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乾ルカ(作家)
3月×日 今日もスマホに入れるゲームが見つからない。私の好みは「Myst」シリーズのようなアドベンチャーである。冒険心が満たされる世界観の中で、フェアな謎解きがしたい。 ゲームはさておき、柄刀…
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門井慶喜(作家)
3月×日 作家になって、直木賞をもらって、いろいろ出版社から本を送ってもらうようになったけれど、それでもやっぱり自分で見つけて買いに行くのは格別にたのしい。最近は高橋繁行著「土葬の村」(講談社 100…
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澤田瞳子(作家)
2月×日 10年あまり通っている美容院が閉店し、隣県・大阪に移るという。理由は系列他店舗との合併らしいが、人見知りの私にとって、新しい美容院の開拓は非常にハードルが高い。いっそ大阪まで通うかと思うもの…
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本城雅人(作家)
2月×日 奥田英朗さんの「コロナと潜水服」(光文社 1500円+税)を読む。もうコロナが小説に反映されているのかと感心しながら、ウイットとユーモア溢れる内容に自粛中の鬱屈さも晴れた。5話からなるあるテ…
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岩井三四二(作家)
2月X日 連日のゲラ直しで頭の中が戦国時代になったので、現代にもどろうと東野圭吾著「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」(光文社 1800円+税)を手にする。探偵役は物理学者ではなくマジシャン。殺…
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風野真知雄(作家)
2月×日 子どもの頃から、死にたくないという気持ちが強く、どうやって恐怖を乗り越えようかと、始終考えてきた。中年以降は、諸行無常を痛感したうえでの諦観と、それに甘さを加えるセンチメンタリズムと、このあ…
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荻原浩(作家)
1月×日 下山進著「アルツハイマー征服」(KADOKAWA 1800円+税)を読む。百余年前のアルツハイマー病の発見から、その研究、治療法や薬の開発が現在までにいかにして進められてきたかを多分野の人々…
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奥野修司(ノンフィクション作家)
1月×日 最近、若い人たちに会うと違和感を覚えることがよくある。例えば、打ち合わせの席でテーブルに置いたスマホをチラチラ見るのもそうだ。会話は成り立つのに、心ここにあらずで、落ち着かない。それがアンデ…
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七尾与史(作家)
1月×日 知り合いの東大卒で元プロ雀士である美人弁護士が作家デビューしたということで、彼女からデビュー作が送られてきた。ペンネームは新川帆立。「元彼の遺言状」(宝島社 1400円+税)である。 …
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森達也(映画監督)
12月×日 この11月にシナハン(シナリオ作成のための現地調査)のために香川に行った作品の情報が、同行したテレビと新聞それぞれでニュースと記事として公開されたことで、事実上の解禁となった。プロデューサ…
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本橋信宏(ノンフィクション作家)
12月×日 還暦を4つ超えたいま、同世代の心身が気になる。 ここに来て同世代が点鬼簿に相次ぎ記されていくのだ。健康でなければ、何事も進まない。30代のころからのジム通いと散歩が私の健康法だ。 …
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吉村喜彦(作家)
12月×日 新刊「たそがれ御堂筋」(角川春樹事務所 600円+税)のキャラバンで大阪に行くことになった。新幹線のなかで何を読むか、迷うのは楽しい。今回は歌人・細胞生物学者の永田和宏さんと宗教学者・僧の…
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松井今朝子(作家)
12月×日 今日ようやく「小説すばる」誌で連載開始する「愚者の階梯」初回の入稿を済ませてほっとひと息。昭和戦前の歌舞伎界を背景にしたバックステージミステリー第3弾で、今回はラストエンペラー溥儀の来日と…
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北尾トロ(ノンフィクション作家)
11月×日 ラジオの収録で都心へ。帰りの特急電車内は絶好の読書室だ。「藤沢周平 遺された手帳」(文藝春秋 700円+税)は長女である遠藤展子さんの解説付きで読むことのできる、藤沢周平が3冊の大学ノート…
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中澤日菜子(作家)
11月×日 長女が猫を拾ってきた。なんでも公園に友だちといたところ、派手な車が来て、若いカップルがぽいと捨てて行ったそうだ。なんと無責任な。とはいえ我が家はペット禁止のマンション、飼ってやることはでき…
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倉阪鬼一郎(作家)
10月×日 川崎市で行われたトライアスロン大会に参加。今季はコロナ禍でシーズンインが10月だったが、一戦だけでも出場できて来季につなげることができた。 10月×日 入不二基義著「現実性の問題」(…