テレビ 見るべきものは!!
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「就活生日記」同時配信時代のコンテンツとして面白い試み
先週、NHKでドラマ「就活生日記」が放送された。「中学生日記」のパロディーではない。就活生のリアルなエピソードを描き、彼らをさりげなく応援する好企画だった。 たとえば、学生時代に力を入れたこ…
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「病室で念仏を」伊藤英明はキワモノかと思ったが結構骨太
今期、医療ドラマが複数並んだが、中でも異色の一本が「病室で念仏を唱えないでください」だ。何しろ主人公の松本照円(伊藤英明)は、「医師にして僧侶、僧侶にして医師」という変わり種。僧衣をまとい、亡くなっ…
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入浴シーンも…浜辺美波が見せる19歳でアッパレな女優魂
事件の容疑者にとって、その犯行は可能か、不可能か。鍵を握るのがアリバイだ。基本的には無実であることを示す事実を指す。真犯人が罪から逃れるためにアリバイを主張すれば、捜査陣はそれを崩さなくてはならない…
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「恋つづ」の一途な萌音 こんな娘がいてもいいじゃないか
姉妹で女優といえば、広瀬アリス・すずの2人が思い浮かぶ。だが、こちらも負けてはいない。萌音(もね)と萌歌(もか)の上白石姉妹である。 姉の萌音の知名度を一気に押し上げたのはアニメ映画「君の名…
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サンドの2人が厳しいリアル聴く NHK「病院ラジオ」の功績
サンドウィッチマンの2人がラジオ局を開設する。場所は病院で、2日間限定の生放送だ。ゲストは患者や家族など。院内各所に小さなラジオが置かれ、誰でも聴くことができる。 先週の舞台は、三浦半島にあ…
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「知らなくていいコト」の“イースト砲”に感じるカタルシス
吉高由里子主演「知らなくていいコト」が快調だ。世間は受験シーズンの真っただ中。先週は大学入試問題の漏洩というタイムリーな内容だった。 きっかけは、週刊誌「イースト」記者のケイト(吉高)がバス…
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竹内涼真「テセウスの船」細部見逃せない集中力必須の1本
日曜劇場のタイムスリップ物といえば、大沢たかお主演「JIN―仁―」を思い出す。現代の脳外科医が江戸時代にワープする話だった。 今回の「テセウスの船」、主人公は「殺人犯の息子」として生きてきた…
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人情刑事ドラマ「ケイジとケンジ」が持つ既視感の正体とは
先週から始まった「ケイジとケンジ~所轄と地検の24時~」は、いわば“変形バディー物”だ。主人公のひとりは交番勤務から待望の刑事となった仲井戸豪太(桐谷健太)。以前は高校の熱血体育教師だった。もうひと…
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天海祐希「トップナイフ」天才たちの群像劇と人間ドラマ
天才外科医といえば、「ドクターX」こと大門未知子だが、こちらは天才脳外科医だ。「トップナイフ」の深山瑤子(天海祐希)である。 医学界は天才でいっぱいだが、深山は大門のようなフリーランスではな…
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TBS系「義母と娘のブルース」綾瀬はるかという女優の人徳
連ドラ「義母と娘のブルース」の放送は一昨年の夏だったから、綾瀬はるか演じる義母、宮本亜希子に会うのも久しぶりだ。 第一の感想は「変わってないなあ」である。家でも外でもビジネスウーマンの姿勢を…
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2019年ドラマ総括 SNS全盛期の想像力と距離感がキーワード
令和元年も残り1週間となった。この1年、世の中は傲慢政権のほころびが目立つばかりで、あまりいいことがなかったような気がする。将来、単なる「オリンピックの前の年」と言われそうだが、さて、ドラマ界はどう…
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松重豊が五感を刺激する「孤独のグルメ」の共有する楽しみ
2012年に始まり、今回がシーズン8となる「孤独のグルメ」。主人公の井之頭五郎(松重豊)も、仕事で訪れた街で味わう「一人飯」という構成も不動のままだ。いわば不変という名のオアシスがここにある。 …
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NHK「パラレル東京」地震描写が息をのむほどリアルだった
先週、月曜から4夜連続で放送された、ドラマ「パラレル東京」。首都直下地震を描くシミュレーションドラマだった。物語の舞台は架空の民放テレビ局だ。このドラマの放送初日と同じ12月2日、夕方の東京をM7・…
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木村拓哉「グランメゾン東京」は奥行きある大人の群像劇
日々下がっていく気温とは逆に、ヒートアップしてきたのが、日曜劇場「グランメゾン東京」のフレンチバトルだ。 主人公の尾花(木村拓哉)、オーナーシェフの倫子(鈴木京香)、京野(沢村一樹)、相沢(…
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シリーズ6弾「ドクターX」を支える定番だからこその新規性
2012年に始まった「ドクターX~外科医・大門未知子~」も、今期で第6シリーズとなる。いかなる場合も最後は天才外科医の活躍で大団円。それは視聴者も承知の上だが、以前と変わらないだけでは飽きてしまう。…
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生田斗真「俺の話は長い」ホームドラマの形した哲学ドラマ
今期、水曜ドラマ「同期のサクラ」と並ぶ、日テレの新機軸といっていい。生田斗真主演「俺の話は長い」のことだ。 確かに主人公の岸辺満(生田)は起業に失敗した後、6年も無職を続けている。就職活動は…
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NHK「ミス・ジコチョー」現代社会を反映する失敗学の物語
起きてしまった失敗の本質を検証し、失敗をどうやって今後に生かしていくかを検討するのが「失敗学」である。ドラマ10「ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~」の見どころは、物語にこの失敗学を導…
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ドラマ「時効警察」の醍醐味は散らかし放題の小ネタにあり
連ドラとしては12年ぶりの復活だ。「時効警察はじめました」(テレビ朝日系)である。すでに時効となっている未解決事件。その真相を探るのが趣味だという警察官、霧山修一朗(オダギリジョー)が主人公だ。 …
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NHK「少年寅次郎」脚本の岡田恵和がつむぐ“母と子の物語”
昭和11年2月の寒い夜、葛飾柴又の団子屋「くるまや」の前に、一人の赤ん坊が置かれる。この家の主は、車平造(毎熊克哉)。この赤子が寅次郎だ。妻の光子(井上真央)は自分たちで育てることを決意する。 …
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「まだ結婚できない男」主人公はそのままも周囲に変化が…
阿部寛主演「結婚できない男」が放送されたのは2006年。主人公の建築家、桑野信介は当時40歳だった。 高身長、高学歴、高収入で独身。かなり独善的かつ偏屈な性格で、言わなくてもいいことを口にす…