がんと向き合い生きていく
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早期発見がカギ 胆のうがんは進行すると根治手術が難しい
「私のことをみんなが『黄色い』って言うんです」 ある朝、Nさん(46歳・男性)から突然、病院に電話がかかってきました。化学療法によって腹腔内の悪性リンパ腫が完全に消えてから3年、再発なく外来通…
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「遺伝する」とはっきり分かっているがんは、ごくわずか
先日、知人女性からこんな相談がありました。 「がんは遺伝するのでしょうか?父も父の兄弟もがんでした。母の親戚にも、がんで亡くなっている人がいるのです。友人に『あなたの家は、がん家系ね』と言われ…
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科学的に「がんにならない方法」は本当にあるのか?
同級生の息子さんが胃がんで亡くなりました。通夜の帰り道、酔った同級のA君がこう言い出しました。 「おまえ、がんが専門だよな。がんにならない方法を教えてよ。酒はどれだけ飲んだらがんになるんだ? …
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一瞬、答えに窮してしまったすい臓がん患者さんからの質問
先日、田舎に住むDさん(82歳)に会ってきました。以前、進行した膵臓がんの手術を受けた患者さんです。 「手術から5年経った今も元気です。主治医からは『CT検査で再発はない。もう治癒と言っていい…
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ニボルマブは効果と副作用の予測がまだ分かっていない
喉頭がんと闘ってきたFさん(79歳)から、時々、病状を知らせる手紙が届きます。前回の手紙には、「新たに肺がんが見つかって化学療法を開始したが、白血球数が減り、なかなか治療は進まない。効果も明らかでな…
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「ステージ4」でも長く生きられる患者はたくさんいる
当時48歳だったAさん(男性)は、ずっと健康で、それまで病院に行くことはほとんどありませんでした。しかし、1カ月ほど下痢、便秘、腹痛などの症状を繰り返したため、B病院を受診。検査を受けたところ、大腸…
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<2>検査を受けて晴れ晴れとした気持ちになれた
恐縮ですが、私自身の体験をお話しします。数年前、仕事のスケジュールがびっしり詰まっていたことに加え、思わぬストレスが次々と重なり、時々上腹部がキリキリと痛んでいました。食欲が落ち、少し食べてもすぐに…
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治療は日々進歩 75歳未満の「がん死亡率」は減っている
医師になって46年間、がん診療に携わってきました。おそらく、抗がん剤治療に関わった患者さんは約2万人、実際に自分で最期をみとった患者さんは2000人以上に及ぶはずです。 まだ患者さんにがんを…