「春を背負って」木村大作監督

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■「今の日本人はまず結果ありき」

――その思いとは?

「セリフにもしたんだが、徒労の先にしか人生はないってことだな。皆、自分の居場所は本当にここでいいのかって考えているよな。もっと違う居場所があるんじゃないかって。俺自身、こんなに長く映画界にいても、本当にここでいいのかってしょっちゅう考えてるんだよ。徒労というと、哲学的に思われるかもしれないけど、広辞苑には無駄な骨折りって出ている。無駄な骨折りを突破しないと、何も出てこないんだよ。今の日本人は結果ありきで、どうやって効率よくそこにたどり着くかばかりだけど、それじゃあ本当の居場所は見つからない。マー君や本田のように、どでかい夢をかなえられるのは1億3000万人のうち100人もいないんだよ。ほとんどの夢はかなわないし、道半ばで負けるんだよ。でも、だからこそ我々凡人は徒労覚悟でアタックしないでどうする。アタックしてアタックして……。その繰り返しなんだよ。人生にゴールなんてないんだな」


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